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競馬は馬券だけじゃない!「ファンの記憶に残る5つのレース」を元競馬誌編集長が徹底解説

ゴール前の大混戦 01年エリザベス女王杯

 各馬横一線でのゴール前もまた、競馬の醍醐味の一つ。1989年毎日王冠、1999年有馬記念なども捨てがたいですが、横一線部門のナンバーワンとして推したいのが2001年のエリザベス女王杯です。  最後の直線、早め先頭のテイエムオーシャンを内からレディパステル、馬場の真ん中をティコティコタックとトゥザヴィクトリーが伸び、ゴール寸前で大外からローズバドが飛んできた一戦は、ハナ差で武豊騎手騎乗のトゥザヴィクトリーに凱歌があがりました。  上位人気5頭が0.1秒差にひしめきあう大接戦は、まさに名勝負。勝ったトゥザヴィクトリーは、それまで先行して甘くなる競馬が多かったのですが、G1の舞台でこれまでとは打って変わって待機策を取り、見事に差し切ってみせたのです。まさにユタカマジック!  みんな大好きゴールドシップのお母さん、ポイントフラッグが走っているのも胸アツポイントです。

スタートを切っているようです 96年バイオレットステークス

 最後は番外編(?)とも言うべき変化球を。これはみなまで説明しませんので、ぜひ、レースを探してご覧になってください。  当時、高校生だった私はリアルタイムで中継を観ていましたが、直線に入って浮かび上がってくる馬の姿が、随分、幻想的に映ったのを覚えています。  歴史に残る大逃げレース、失速からの復活、カラ馬の大激走など、まだまだ紹介したいレースが盛りだくさん。今回、原稿執筆にあたり、改めてレースを見直しましたが、やっぱり競馬は面白いですね。この夏も後世に語り継がれるようなレースが繰り広げられることを期待しつつ、レースを見守りたいと思います。 文/松山崇
馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。
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