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シン・ロマンポルノ女優4名が緊急座談会。蘇る昭和エロス、濡れ場は「アクションみたい」

“絶頂”よりも“堕ちる”方にガーン!

金子修介監督作品『百合の雨音』

金子修介監督作品『百合の雨音』(10月14日(金)公開)

──事前にロマンポルノ作品を観たりはしましたか? 『百合の雨音』花澄:どんな作品があるのかと思って事前に何作品か観ました。ただし私たちの作品は『ROMAN PORNO NOW』ということで当時のロマンポルノとは視点が違うので、タイトルにレイプ、暴行、殺人などの物騒な言葉があるものは除外(笑)。ロマンポルノ第1弾の『団地妻 昼下りの情事』(1971年)や耽美的で綺麗そうなものを予習として観ました。 『愛してる!』川瀬:私は昨年シネマヴェーラ渋谷の特集上映で観た『絶頂姉妹 堕ちる』(1982年)がお気に入りです。劇中の女性の生き方は自分とはかけ離れてはいたけれど、不思議と共感できるところもあって。“絶頂”よりも“堕ちる”方にガーン!と来てしまいました(笑)。

ラブシーン=アクションの殺陣!?

松居大悟監督『手』

松居大悟監督『手』(9月16日(金)公開)

──ロマンポルノというだけにラブシーンは必須です。そこに抵抗は? 『手』福永:リハーサルが3日間ほどあり、そこで「ここに手を置いたら顔が隠れる」「この体勢でこの動きは変かな?」などと念入りに確認をしたので撮影自体はスムーズでした。ラブシーンへの抵抗感はなかったというか、まるでアクションのようでした(笑)。 『愛してる!』川瀬:アクションという感覚は私にもわかります。『愛してる!』はSMがテーマゆえに、鞭や縄、それに地下アイドルとして半裸で歌ったりして体力を消耗することも多くて。ラブシーンというよりもバレーボールをやっているような感覚で、懐かしさを覚えたりしました(笑)。 『百合の雨音』小宮:ラブシーンは初めてで経験がなかったこともあり、不安はありました。しかしリハーサルで洋服を着たまま事前に何度かリハーサルを重ねる中で、ラブシーンとはアクションの殺陣に近いものだなと思いました(笑)。 『百合の雨音』花澄:振り付けを覚えるのと似た感じがありましたよね(笑)。私はラブシーンに対する不安や抵抗よりも、同性愛という設定に嘘があってはいけないというプレッシャーの方が大きかったです。
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ほかの映画にはないロマンポルノの魅力
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1984年生まれ、映画好きフリーライター!インタビュー、取材、レビュー、オフィシャルカメラマン、オフィシャルライター
…なんでもやるのでいつでもどこでもなんでもお仕事の御用命お待ちしております!映画パンフレットも結構書いてます!買ってください!

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