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ピカチュウジェットが世界の空を飛び回る理由。シンガポールのLCCスクートに搭乗

ポケモンが描かれたジェットはANAにあった

ポケモンジェット

シンガポール到着後に笑顔を見せる乗務員一同

ポケットモンスターは1996年に誕生し、26年が経過した。全てのポケモン関連ゲームソフトの累計出荷本数4.4億本以上となり、ゲーム界の王者の位置を不動のものとしている。原点であるゲームから派生したテレビアニメは192か国で展開。カードゲームで77か国になる。 エアラインの販促に用いられたのはANAが1998年と早かった。航空機の機体に塗装を行えば、空港で目立つことこのうえなく、搭乗者だけでなく多くの人の目に付く。 同年7月2日には「ポケモンジェット」の名前でボーイング767-300と747-400の2機に特別塗装を施され、空にデビューしている。 ANAのポケモンプロジェクトは2011年に始まったピースジェットが2016年まで続いて終わる。

コロナ禍以降に続々登場

株式会社ポケモンの「そらとぶピカチュウプロジェクト」に賛同したエアラインの中から、スカイマークが2021年6月に「ピカチュウジェットBC」機のサービスを始めた。2022年5月には「ピカチュウジェットBC2」が飛び始めている。 同時期に就航を開始したソラシドエアの「ナッシーリゾートin宮崎号」とAirdoの「ロコンジェット」がある。これらは株式会社ポケモンとの別の提携となる。 プロジェクトはアジアの空に広がることとなった。シンガポールのLCCスクートは 8月12日に「ピカチュウジェットTR」を就航させると発表し、9月9日にシンガポール発成田空港行きで初便を就航させた。続いてチャイナエアラインは「ピカチュウジェットCI」を10月2日に台北松山空港と羽田空港を結ぶことを発表した。

成田空港に初めて降り立ったピカチュウジェットTR

呼称には各エアラインの認識コードとなるIATA 2レターコードを付与していることで差別化をしている。
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ピカチュウジェットTRに乗ってみた
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航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅に関する連載コラムを執筆する航空ジャーナリスト。YouTube チャンネル「そらオヤジ組」のほか、ブログ「Avian Wing」も更新中。大阪府出身で航空ジャーナリスト協会に所属する。Facebook avian.wing instagram@kitajimaavianwing

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