更新日:2022年12月17日 20:05
エンタメ

M-1準決勝、元ファイナリストが「最初のボケで決勝進出を確信したコンビ」

◆Dブロック

さや香

さや香

 トップに登場したのが「さや香」だ。彼らが決勝進出したのが5年前。そこから準々決勝敗退が続き、苦しんだ。そこで彼らが導き出した答えがスタイルチェンジ。ボケとツッコミを変えたのだ。  それが準決勝の舞台で生かされている。かつてボケ担当だった新山君の勢いも死んでいない。後半も右肩上がりで締めて、5年ぶりに決勝の舞台に返り咲いた。
ストレッチーズ

ストレッチーズ

 2番手は「ストレッチーズ」。漫才の構成が抜群なコンビで、舞台を横にうまく使いながら展開していく今回の漫才もさすがの一言だったが敗退。

優勝候補筆頭がまさかの失速

コウテイ

コウテイ

 3番手は「コウテイ」。昨年はコロナ感染により3回戦を棄権することとなった彼ら。悔しい思いを胸に準決勝まで勝ち上がってきたが、ここでストップ。敗退となった。度々スタイルチェンジをしていたように見受けられたが、今回は今までのボケ担当下田君、ツッコミ担当九条君という俺の好きな形で、ボケもわかりやすく、顔芸も面白かった。
オズワルド

オズワルド

 4番手は3年連続ファイナリスト。昨年準優勝の「オズワルド」がついに出てきた。3回戦のネタも見たがやはりクオリティが高く、優勝候補筆頭は彼らだと思わせるには十分な漫才だった。しかし、それが準決勝では鳴りを潜めたのだ。  ツッコミ担当伊藤君のクオリティの高いセリフがあまり出ることなく、普通のツッコミになっている。テンポも普段より少し早い気がする。何かがおかしい。誰が見てもいつもの「オズワルド」ではない。彼らの決勝進出は揺るぎないと思っていたが、まさかの敗退となり、初の敗者復活戦に挑む。
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変化球に屈したオーソドックスな漫才
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1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子

芸人迷子

島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……笑いの傑物たちとの日々の中で出会った「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。

⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)

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