M-1準決勝、元ファイナリストが「最初のボケで決勝進出を確信したコンビ」
6017組という過去最高の出場者を記録したM-1グランプリ2021。その大会を歴代最年長である50歳で制したのが「錦鯉」である。彼らの優勝で、M-1を夢見て漫才を始めた若者だけでなく、「まだやれる」というベテラン戦士にも火をつけたのか、今年はなんと昨年の上回る7261組の出場者を記録。前回大会からの増加数も過去最高の1244組である。
現在、50歳の俺が出場した2001年の第1回大会の出場者が1603組ということを考えると昨年の王者の年齢も、参加者の増加数も、やはり異常だなと思う部分もあるが、一方で年齢や漫才を始めるタイミングに関係なく、己の漫才に真摯に向き合えばチャンスがあることを実証した結果なのかもしれない。
M-1グランプリは「ピュア」なのだ。
「ピュア」という言葉は【純粋】で【きれい】という文脈で用いられることが多いが、それだけでなく、この世知辛い世の中を生きていく上で「ピュア」であるがゆえに「こいつ痛いなー」「空気読めてへんなー」という部分も存在する。そんなM-1が持つ「ピュアさ」が2022年大会で爆発する。
昨年のファイナリストである「もも」が3回戦で敗退するのを皮切りに準々決勝までに前回ファイナリストの出場者8組中5組が敗退。そして、準々決勝に残ったラストイヤー組も8組中7組が敗退したのだ。
昨年まで3年連続で決勝進出していた「インディアンス」も、テレビで大活躍中の「モグライダー」も「ランジャタイ」も、そして2018年から3年連続決勝進出し、近年のM-1グランプリ人気を牽引してきたラストイヤー組である「見取り図」も準決勝の舞台には存在しない。
もう一度言います。M-1グランプリは「ピュア」なのだ。
どのように解釈するのかはあなた次第です。ちなみに2年連続決勝進出し、3回目とラストイヤーで準決勝で敗退したわたくし、ユウキロックは自分の努力の至らなさに目をつむり、「M-1痛いわー」とのたまっておりました。
「波乱?」「順当?」のM-1グランプリ2022準決勝の開幕です。
昨年のファイナリストが続々と敗退する波乱

インディアンス、モグライダー、ランジャタイ、見取り図…
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子』
⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)
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