更新日:2024年08月09日 15:51
仕事

元セクシー女優が“普通の仕事”に転職するまでの軌跡。高収入に未練はあるけれど――2022年トップ10

プロダクション退所にかかった時間は……

たかなし亜妖さん

たかなし亜妖はセクシー女優として働き、プライベートでも自由奔放な生活を送っていたところ、蕁麻疹が出たことで転職を考えるようになった

 アダルト業界は高収入で、短期間しか働かずともあっという間にOLの月収くらいは稼げてしまう。引退を考えてはいたものの、すぐに踏ん切りをつけるのは難しかった。  だから酷い蕁麻疹が出たのは、ある意味人生を考え直すいいきっかけになったと言える。働けなくなり、冷静に考える時間が作れた結果、ようやく決意が固まったということだ。  決意をしてからの行動は早く、蕁麻疹とお友達状態のまま所属していたプロダクションの社長へ引退の旨を告げた。  すると数時間後に返信がきて、「分かりました! 今までありがとうございました」と一言。  事務所の中心メンバーではなかったので引き留めに遭うことなく、速攻でセクシー女優を引退することに……。  “辞めますLINE”から数時間後、無職へ真っ逆さま……。今考えると笑えない話だが、当時は本当に頭が悪かったので蕁麻疹を治すこと以外はあまり考えていなかった。むしろスッキリした気分で昼寝に勤しんだのは、今でも忘れない。

「元セクシー女優で現・無職」からの再出発

 プロダクションを退所した瞬間に蕁麻疹は引いていき、いつもの自分を取り戻せた。一体あれは何だったのか……。セクシー女優の続行と引退の間。揺れ動いたがためのストレスだと思いたい。  一瞬にして映像の向こう側の人間から、ただの病み上がりニートへの転落。資格なし、学歴ほぼなし、昼の仕事の経験はアパレル店員のみ(しかもすぐ辞めてる)という最悪すぎる状況の中、新たに職を探さねばならない。  スペック的に無理ゲーでしかないのに、アホに磨きがかかった私は「どうにかなるやろ精神」で動き始めた。  ただ、今思い返すと蕁麻疹が出たことは不幸中の幸いだったと言えよう。事務所のメインポジションにも立てないままセクシー女優をダラダラ続けていたら、ただの飲んだくれ以外の何者にもなれなかっただろうから。  目の前のことしか見えていなかった、脳内花畑な無職の私。ぐうぐうと昼寝をし、余裕をかましているものの、引退後にさっそく社会の洗礼を受けることになる……。 文/たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ソーシャルゲームのシナリオライターを経て、フリーランスへと独立。WEBコラムから作品レビュー、同人作品やセクシービデオの脚本などあらゆる方面で活躍中。
Twitter:@takanashiaaya
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