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日本と違う海外の年末年始。お年玉が“子供から”もらえる場合も…

 クリスマスとお正月。2大ビックイベントが重なる年末年始ですが、海外ではどんな盛り上がりを見せるのでしょう? 海外在住ライターたちに各地の様子をリレー連載でリポートしてもらいます。今回は台湾からです!

「お正月」といえば旧暦の1月1日

年菜

コンビニやスーパーなどで注文して超豪華版「年菜」を楽しむ家庭も(2021年1月15日、世貿年貨大街の会場で撮影)

 台湾は日本と違い、旧暦の1月1日を重視する。2023年は1月22日だが、この日を軸に20〜29日が祝日として設けられている。特に、旧暦の12月31日と1月1日は、日本の年末年始にも見られる静寂が漂う雰囲気に包まれる。台湾の会社や人たちと、ビジネスや公的なお付き合いがある人は、「相手はこの2日間、基本的に動かない」と認識していたほうがよい時でもある。  日本のおせち料理に相当するのは「年菜」と呼ばれ、台湾で縁起物とされる魚料理などが食卓に並ぶこともある。また、旧正月前の台北市内の迪化街では、年末の東京・上野のアメ横に近い雰囲気が漂い、旧正月の連休時につまめるお菓子、落花生など量り売りの食品が店の軒先に並ぶが、これを見るだけでも台湾で「年末」の気分を味わえる。

家族や親戚、友人との「麻雀」が欠かせない

 旧正月の連休中、多くの人は帰省し、家族や親戚と団らんのひとときを楽しむ。そのときのお供は、前述の「年菜」であり、量り売りで買ったお菓子などだが、麻雀も欠かせないようだ。筆者は過去に知人宅で、親戚や友人が集まり、徹夜で麻雀に興じるところを見かけた。  台湾でお年玉に相当するのは「紅包」と呼ばれるが、元は「ご祝儀」という意味で、お祝い事があった時に現金が赤い封筒に入れられた状態で贈られるものだ。  日本だと、お年玉は大人から子供へが基本だと思うが、台湾は子供が父母へ贈る「紅包」もあると聞いた。銀行も旧正月前は「紅包」用に新札を準備していて、直前になるとそれを求めて長い列ができることもある。
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新暦の12月31日と1月1日は…
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世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。
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