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2年ぶりに帰省したら実家がゴミ屋敷になっていた――仰天ニュース・トップ10

家族総出で年始から大掃除開始

 この状況を見てGさん家族は新年早々、掃除用品を買いに走ることとなる。 「人の移動が少ない元日に帰省してきたもんだから、まず1月1日から開いている店探しからですよ。大量のゴミ袋と最低限の掃除用具を調達して、妻と子供たちにブーブー言われながら、大掃除を開始しました」  最もびっくりしたのは、父親が着ていた洋服が数か月分、たまりにたまっていたこと。 「洗濯物を干すのに、身体を伸ばす動作がつらいらしいんですね。服はとことん汚れるまで、破れるまで着て、処分することなく積み重ね、新しいものを着る…ということをしていたようです。積み上がった汚れた服の山の隅で、申し訳なさそうにしていた父がより小さく、情けなく見えましたね」

大掃除を手伝った孫たちには思わぬ大収穫

 大掃除となれば孫たちも貴重な“戦力”となった。重い荷物は持てなかったため、おじいちゃんの洋服処分を担当。結局、服だけでゴミ袋5袋を越えたと言うから、かなりの量である。 「元旦から2日間かけて大掃除をして、ようやく頼んでいたおせちを広げてくつろげるスペースが出来ました。1月3日になると、家電量販店に行って初売りでサイクロン掃除機と空気清浄機も購入。妻と子供たちの協力もあって、なんとか普通の家に戻りました(苦笑)」  翌月からのハウスクリーニング再開を申し込み、東京の家へ帰宅。孫たちは、ハウスクリーニング約10回分の金額が入った、“ぶ厚い”お年玉をもらい大満足だったとか。 「ウチの親はちゃんとしている……と思っている方も多いと思いますが、人って、人と会うことでいろんなことを“正している”んだなって思い知らされました。人と会わないから服はコレでいいや、ゴミは後でやればいいやという積み重ねが、実家のゴミ屋敷化だったと思います。  コロナでなかなか実家に帰れない人も多いと思いますが、やっぱり少しでも顔をださないとな……と痛感しましたね。会って様子を知るってだいじなことなんだなぁって」  遠方の人はなかなか難しいかもしれないが、親の顔を見るということは大切なことなのだ。 取材・文/浦和ツナ子
1985年、埼玉県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、フリーランスのライター/編集者に。プライベートでは3人の男児を育てている。趣味は家事をしながらの片手間読書、年間200冊くらいサクサク読みたいところ。
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