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久しぶりの帰省で実家に帰ると両親が詐欺の餌食になっていた

コロナ禍で始めたネット通販が引き金

詐欺

写真はイメージ

 都内でコンサルタントとして働くDさん(37歳)の実家は、神奈川県のとある片田舎。遅くに生まれた子だったため、Dさんの両親は70代のご高齢だ。これまでは電車で数時間かけ、月に一度は顔を見せに行っていたというが、コロナの流行でしばらく帰省を自粛していた。  今年の正月は、あらかじめPCR検査を受けたうえで帰省することに。ひさしぶりに両親の顔を見るのを楽しみにしていたのだが……。 「元々出不精だった母は、コロナで外出が怖くなったと話していたので、1年ほど前にネットショッピングのやり方を教えてあげたんですよ。高齢ですが、最近ではだんだんとスマホを使いこなしてきて。『お母さん、やるじゃん!』なんて言っていたんです」

積み上がるダンボールに不穏な空気

 実家に帰ると、ネットショッピングで購入したというダンボールが積み上がっていた。それがよくよく見ると、すべて同じ箱だったのある。 「化粧品と水をお試し購入したとか。でも、『どういったわけか毎月届くようになってしまった』と言うんです。それって、定期購入になっているってことですよね。母は頑なに、『いつ解約してもいいからと言われた』と主張するんですが、まんまと年単位の契約を結ばされていました。高齢者を狙った、悪どい商売ですよね」  Dさんは母親が購入したサイトを訪れたのだが、「どこに解約があるのかわからないような巧妙な作りだった」という。悪戦苦闘の末、なんとか解約のページを見つけ出して解約にこぎ着けたのだが、一難去ってまた一難、今度は父親も……。
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詐欺師は見ている
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1985年、埼玉県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、フリーランスのライター/編集者に。プライベートでは3人の男児を育てている。趣味は家事をしながらの片手間読書、年間200冊くらいサクサク読みたいところ。

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