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優しかった義姉の態度が一変。「東京から来た」と犯罪者扱いされた久しぶりの正月帰省

コロナに対する地域間&世代間ギャップが浮き彫りに

義姉

写真はイメージ

2020年の夏、コロナ流行後はじめてのお盆時期を前にして、他県への帰省や移動を控えるようにと政府からの提言があった。特に感染が拡大していた都心からの帰省客について、地方都市からストップがかかることも。他県をまたいでの移動はもちろん、東京からの帰省や旅行なんてもってのほか。振り返ればこの時期から「都会vs地方」の対立構造が始まったように思えます。 「コロナに対しての温度差は、地域間もありますが世代間もありますよね」と、Rさん(32歳・販売・都内在住)は話す。Rさんと旦那さんの実家はともに鹿児島県にある。 「さすがに去年、一昨年は帰省を自粛しました。今年は高齢の両親たちのワクチン接種も終わっているし、もちろん私たちも接種済みということで、大手を振って帰省できるね、と話していたんです」

両親たちは大歓迎、でも……

 高齢者は他の世代よりワクチン接種が早かったため、外出や旅行に関して抵抗感が低くなったという風潮があった。Rさんとその旦那さんの両親たちも例に漏れず「ワクチンを打ったし、今年は大丈夫」という和やかな雰囲気だったという。たった一人を除いては……。 「帰省一週間ほど前、珍しく義姉が旦那へ電話をかけてきたんです。しっかりとした口調で、『今年も帰ってこなくていいから』と言われてしまったらしくて。なにもそこまで神経質になることないのになぁ、と感じました」  聞くと、ワクチンは打っていても感染は収まったわけでなく、高齢父母に何かあればRさん家族の責任だ、と言われたとか。未婚で高齢両親と暮らす義姉にとって、東京からのRさん家族は感染の可能性になり得る存在として恐れられていたのだろう。  しかし、昨年春に生まれた次女の顔見せもしたいところ。結局は両親の「まっちょっど(待ってるよ、という鹿児島の方言)」の一言で、帰省を決定したのであったが……
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悲しいほどの冷遇
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1985年、埼玉県生まれ。編集プロダクション勤務を経て、フリーランスのライター/編集者に。プライベートでは3人の男児を育てている。趣味は家事をしながらの片手間読書、年間200冊くらいサクサク読みたいところ。

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