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吉岡里帆、30歳という人生の節目「年齢の“素敵さ”を体現できる人になりたい」

こどもには幸せになってほしい

──こどもを守る母親役の経験から、自分もこどもがほしいなあ、という気分になったりしませんか。 吉岡:えっ、しますよ~! 周囲にこどもを産んでいる子が多いし、自分の年齢的にも、こどもがいたら幸せだろうなあ、いいなあ、って思います。心音ちゃんが懐いてくれたことがすごく嬉しくて、もうたまんなかったですね。 ──私も、自分にこどもがいたらどんな風に育てようか考えることがあります。 吉岡:やっぱり、幸せになってほしいので、人にやさしくてたくましい子に育てたいなと思います。自然にも触れさせてあげたいし、私がこどもの頃に経験して楽しかったことは全部やらせてあげたい! 逆に、いまっぽい習いごととかもさせてあげたいなあ。

こどもは悪くないときに親がイライラするリアルさ

──『ガンニバル』では、有希がイライラして、娘に「折り紙やめて! もうやめなさい!」と怒ってしまうシーンがありましたよね。実際子育てをしている人からは、「こどもは悪くないのに、イライラして当たってしまう感じ」がリアルだと聞きました。 吉岡:あれは、片山慎三監督の演出力から生まれたシーンだと思います。私はやっぱり心音ちゃんが可愛いし、あのシチュエーションで娘は何も悪いことをしていないから、強く行けなかったんです。でも、片山さんが「なんだかわからないけど、こどもに当たっちゃう」みたいなときがあると、すごくリアルだからって。「もっと怒ってみて」とか「もっと、超イラついているのを、個人的な感覚でぶつけていいから」と演出を受けました。だから、あのシーンは結構練習して撮ったんですよ。 ──吉岡さんだけの感覚では、あそこまで強く怒れなかったと。 吉岡:そうですね。普通の状態だと怒れないけど、何回も何回も練習していくうちに「さっきから言ってるのに!」という感覚になってくるんです。「いい加減にしなさい!」って。 ──片山監督が、ご自身で「自分はリテイクが多い監督だ」と言っているインタビューを読んだことがあります。 吉岡:とにかくテイクやエチュードを重ねる“粘りの片山さん”ですよね。何度も何度もやって、やってやって……、もうわかんなくなってきた頃にポロッと出たテイクがOKになるみたいなことが、たくさんありました(笑)。
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毎回「これが最後」と思って写真集をつくる
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原作:『ガンニバル』二宮正明(日本文芸社刊)
監督:片山慎三、川井隼人
脚本:大江崇允
プロデューサー:山本晃久、岩倉達哉
出演:柳楽優弥、笠松将、吉岡里帆、高杉真宙、北香那、杉田雷麟、山下リオ、田中俊介、志水心音、吉原光夫、六角精児、酒向芳、矢柴俊博、河井⻘葉、赤堀雅秋、二階堂智、小木茂光、利重剛、中村梅雀、倍賞美津子
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