スポーツ

サドルになりたい、結婚して!元ガールズケイリン選手が思わず笑いそうになった野次

戦法を指示する熱狂的ファン

競輪

平塚競輪場の写真。発走機からほんの数メートルの位置から観戦できる競輪場も多い

 ガールズケイリンならではのセクハラまがいの野次もあるようだが、車券を購入している“生粋の競輪ファン”から、自分が思い描く理想の戦法を指示されることもあるという。 「戦法を伝えようとする言葉も聞こえたことがありました。通常の開催だと、マーク屋の選手に対して『まきびのケツ離すなよ!』と言っていたりとか。その言葉を聞くと、私も少しは意識しますね。ビッグレースでは『逃げろよ!』とか、『先捲りしろよ!』といった声はよく聞こえていました。お客さんが多くなると聞こえにくくなるというのもありますが、ビッグレースでは逆に変な野次は少なかったと思います」

名前を呼んでもらうことが選手のやる気に繋がる

 では、どういった言葉をかけられると選手のモチベーションが高まるのだろうか。最後に、高木さんが現役時代に感じだ野次や声援に対する想いを聞いた。 「今までいろいろな野次や声援を聞きましたが、逆に『シーン』としている時も結構気まずいんです(笑)。寒い日や天気の良くない日の場合、お客さんが5人くらいで、誰ひとり話すことなく観戦していることがありました。いろんな応援のスタイルがありますが、発走前の『シーン』とした時に、勇気を出して応援している選手の名前を呼んでもらえれば、確実に選手の耳に届くと思います。 以前、地方のレースに行ったとき、地元選手の声援が多いなかで、1人だけ『まきびー!』って言ってくれている人がいて、とても嬉しかったです。なので現地観戦する時は、応援している選手の名前を呼んであげると、より一層気合いが入ると思います!」  *  *  *  ファンと選手の距離が近いだけでなく、公営競技として自分の車券が賭かっていることもあって、競輪場ではさまざまな声が飛び交っている。セクハラ的な野次については対策する必要もあるが、こういった生の声が飛び交うことは、他のスポーツにはない唯一無二の魅力とも言えるのではないだろうか。  なお、3月3日から京王閣競輪場にて、高木さん初の冠レース「高木真備杯」が開催される。現地で観戦すれば、お客さんのリアクションとともにレースを楽しむことができるだろう。 取材・文/セールス森田
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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