「上司が欲しい回答」を一発で提供できる人が“共通して使っている”フレーズ3選
一生懸命説明をしているのに、相手に伝わらなくて悩んだ経験、誰にでも一度はあるはず。実は、説明上手な人は、「共通して使っているキラーフレーズがある」というのは、株式会社Zenyum Japan(ゼニュムジャパン)社長を務める伊藤祐さん。
得する説明 損する説明』(SBクリエイティブ)。本書より、あなたも明日からすぐ使える「話がわかりやすい」説明メソッドを紹介します(以下、同書より一部編集のうえ抜粋)。
普段のビジネスで使う機会が非常に多いフレーズが、この「結論ファースト」です。「結論から話すようにしようね」と上司や先輩から指摘を受けた方も多いはずです。
でも、なぜ結論から話すべきなのでしょう? 改めて真正面から問われると、意外と答えづらいですよね。結論ファーストで話すべき理由は、「最も短時間で、かつ誤解が生まれる可能性を最小限にしたコミュニケーションが取れるから」です。
たとえば、もしあなたが大手コンビニチェーンのエリアマネージャーとして働いているとしましょう。残念ながら前月に比べてエリア全体の売上が20%減少してしまったとします。あなたの上司である営業本部長は、大慌てであなたのもとに走り寄り、「なんでこんなに売上が下がっちゃったんですか!?」と聞いてきます。
もし「結論ファーストじゃない人」であれば、こんな形の返答になってしまうかと思います。
「そうですね、各店舗の売上はそんなに悪い印象ではなくて、むしろ前月に比べると売上が増加している店舗のほうが多いぐらいなんですが、でも、おっしゃる通り全体を通して見てみると、なぜか売上が下がっているんですよね。あ、でも前々から問題になっていた横浜店は、やっとスタッフ教育が軌道に乗ってきてクレーム数が減少し、他店舗の平均ぐらいにはなりました。売上という面ではこれからなんですが、立地もいいですし、これからに期待!という感じですね。ただ、いつも好調だった新宿店はなんだかあんまり調子がよくなさそうで、そこは心配なんですよね……」
いろんな情報をちりばめてはいるものの、上司が欲しい情報を提供することはできておらず、きっと本部長をイライラさせてしまいます。このままだと、「もういいです。いったんすべての店舗の売上情報がわかるエクセルやスプレッドシートをください」みたいな形になってしまいそうです。
あなたが「結論ファーストが習慣づいている人」であれば、こう答えるでしょう。
「結論から申し上げると、普段最も売上が多い新宿店の不調です。前月比で30%売上が落ちてしまっていて、それが全体の売上減少に響いています。新宿店の不調の原因、およびそちらへの打ち手については、本日中には社長への報告資料という体裁でまとめますね」
「結論から申し上げると」という結論ファーストフレーズを使うことで、スムーズなコミュニケーションになっています。上司である営業本部長が知りたい「全体の売上がなぜ減少してしまったのか?」という疑問に対する回答を、一発ですっきり提供できており、この後さらに生産的なディスカッションにつながっていくでしょう。
彼が、かつて外資系コンサルティングファームなどで学んだ「説明上手になるためのキラーフレーズ」を1冊にまとめた著書『
フレーズ1:[結論ファースト]結論から申し上げますと
上司が欲しい情報を提供できないと…
外資系デンタルケア企業の日本法人「Zenyum Japan」の代表取締役社長。「口腔ケア領域で、最高のSmileのための最高のサービスを提供し続ける」という会社のミッションを推進する傍ら、「グローバル企業の日本法人経営者」という新時代のキャリアを普及させるべく、講演や執筆活動に積極的に取り組んでいる。ツイッター(@TasukuIto5)、noteなどでも積極的に発信中。著書に『得する説明 損する説明』(SBクリエイティブ)
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