仕事

「上司が欲しい回答」を一発で提供できる人が“共通して使っている”フレーズ3選

“あえて”をつけることで、柔らかさを出す

 このように、結論ファーストで話せる人と、そうでない人とでは、「意思疎通速度」および「誤解発生率」が大きく違ってきます。ただ、目上の人にネガティブな結論を伝えなければならないような、結論から伝えるのが憚(はばか)られるときもあるかもしれません。  そこで“あえて”の出番です。結論ファーストで話しながらも冷たい印象を与えるのを避けるために、“あえて”をつけることで、柔らかさを出せるのです。ぜひ「あえて結論から申し上げると」を活用して、結論ファーストグセをつけてみてください。 【NG損する説明】 部長もご存じの通り、今回の商談は社長レビューまで通した非常に重要な案件で、他の部署からもいろいろと応援をいただき、万全の態勢で臨みました。ただ、受注額が大きいからこそ競合他社も本腰を入れて提案作業をしてきており、かなり厳しい戦いであったことは確かです。そんな中でも、一丸となってみんなで頑張り、なんとか受注を獲得しました! 【OK得する説明】 結論から申し上げると、今回の商談、無事受注できました! 競合も本気で提案してきてはいましたが、私たちも全社を挙げて協力体制をとったことで、今回の結果につながりました。今後の具体的なタスクについても別途まとめて共有いたしますね。

フレーズ2:[一言キャッチフレーズ]一言でいうと

仕事 個人的によく使っているフレーズベスト5に入る、「一言キャッチフレーズ」です。会社のメンバーやお客さまに話をするとき、もちろん可能な限り簡潔に、かつ楽しく伝えようと日夜苦心はしているのですが、それでもちょいちょい長くなってしまいます。  結果、頑張って話したのに相手の頭には何も残っていない……という残念な事態に陥ります。そんな長く話してしまった後、相手の頭の中に強い印象を残しておきたいときに、「一言キャッチフレーズ」は大活躍します。  あなたがベンチャーキャピタルに所属していて、ある有望な会社を見つけたとしましょう。あなたは上司に、その会社に投資すべき理由を伝え、「よし、具体的に話を進めてみよう!」という一言を引き出したいと考えています。一言キャッチフレーズがない場合、こんな感じになります。 「業界は歯科領域で、業界全体の市場規模が毎月10%以上伸びていてリターンも大きそうです。設立から3年経過していて、毎四半期ごとに成長していますし、直近は売上を伸ばすだけではなく利益率も改善しています。創業チームも非常に活気があり、既存のお客さんからのレビューも非常によく、今後さらに伸びていきそうです。今ちょうどいい投資家を探しているフェーズで、ぜひ私たちも投資を検討したいと考えているのですが、いかがでしょうか?」
次のページ
上司からゴーサインを引き出す話し方とは?
1
2
3
4
5
外資系デンタルケア企業の日本法人「Zenyum Japan」の代表取締役社長。「口腔ケア領域で、最高のSmileのための最高のサービスを提供し続ける」という会社のミッションを推進する傍ら、「グローバル企業の日本法人経営者」という新時代のキャリアを普及させるべく、講演や執筆活動に積極的に取り組んでいる。ツイッター(@TasukuIto5)、noteなどでも積極的に発信中。著書に『得する説明 損する説明』(SBクリエイティブ)

記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ