更新日:2023年03月08日 09:40
エンタメ

「王様のブランチ」女子大生リポーターのその後。“婚約破棄”を乗り越えて

芸能界で培ってきた人脈を活用

福井仁美 友人づてに「何か手伝えることはないか」と聞いて回り、右往左往しながらたどり着いたのが「ブラジリアンワックス脱毛」だった。  オーナーとして店を引き継ぐ形で、施術を行う従業員3人とともにビジネスをスタート。 「プロモーションだけは自信があった」と語る福井さんは、芸能界で培ってきた人脈を生かし、タレントや読者モデルを店に呼び、アメーバブログで拡散してもらったという。 「美容業界も店舗運営も全く経験がなかったので、本当に手探り状態ではありましたが、従業員も『有名人が来るのでモチベーションが上がる』と言ってくれ、少しずつ軌道に乗り始めたんです。起業してから3年目くらいで3店舗まで拡大することができ、少し未来が見えた。その頃、ちょうど余裕ができたタイミングだったので、死ぬほど頑張ってきた20代でやれなかった『海外への渡航』を実現し、リフレッシュしようと思って。現場から離れるようになりました」

従業員の離反で思い知られた「マネジメントの大切さ」

 しかし、海外を満喫する福井さんと現場で働く従業員との間で、次第に溝が深まっていったという。遂には新しく入社したてのアルバイト一人を残し、全員が辞めるという事態に発展してしまう。 「自分がいなくても回る、現場には関わらなくていい。こうした過信が招いた失敗でした。私がいなくてもお店が繁盛するということは、オーナー抜きでもやっていけるということであり、独立した方がさらに稼げる。  そう思った3人の従業員はお店を離れてしまいました。スタッフに任せるだけではなく、ケアもしなければならない。経営者としてのマネジメント不足を痛感した出来事でしたね」  離反した従業員はもう戻ってこない。そこで、3店舗あったお店をひとつに集約し、ゼロからの立て直しを強いられた福井さんは、「VIO脱毛よりも眉毛に特化する」というアイデアから、眉毛の毛流れを改善する技術とワックスで仕上げる眉美容を始めるようになる。
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眉美容に活路
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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