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“大量閉店計画”を進めるすかいらーく。苦境に陥った「3つの要因」

いくつかの要因が重なって110億円が…

 2022年12月期のすかいらーくの原価率は31.9%。前期と比較して1.1ポイント悪化しています。材料費の高騰は、52億円の利益の押し下げに繋がったとしています。また、人件費の上昇が17億円、エネルギー高に端を発する光熱費の上昇が41億円の下押し要因となりました。  これらの影響は合計すると110億円。もし、この影響がなければ、すかいらーくは営業外収益と営業外費用を除いた正味の営業利益をわずかながらも出していたことになります。

メニューの値上げが追いつかない…

すかいらーく

既存店客単価(前年比)※決算説明資料より

 すかいらーくは客単価の引き上げを戦略的に進めていました。2022年1Qの客単価は前年同期間比1.1%増、2Qが3.2%増、3Qが5.5%増、4Qが9.5%増加しています。  ガストの主力商品のひとつであるであるチーズインハンバーグは、2019年が599円でした。2022年4月は635円、2022年7月は699円と段階的に値上げをしています。  すかいらーくは、材料費やエネルギー価格高騰の影響を、価格に反映させようとしています。それでもインフレによる利益の押し下げが発生したとなると、値上げのスピードが追いつかなかったということでしょう。
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100店舗の閉鎖を決定
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