更新日:2024年01月17日 18:44
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ゲームの影響で「ぶっ殺す」が口癖の小1息子にどう対応する?塾を経営する笑い飯・哲夫の答え

親や目上の人には言ってはならない言葉がある

笑い飯哲夫

※写真はイメージです

 そんななか、独特な精神的回路を周遊して、言うと恥ずかしくもあり、言うだけで不幸になりそうでもあり、それでいて言うとおもしろく、口が喜んでそうなフレーズが関西にはあります。「しばく」です。子どものころから、少し年上の人々が多用する様相がありました。だからこそ真似して使いたい言葉でもありました。  意味は、暴力を振るうぞというような雰囲気でしたが、後には「茶しばく」など、使い勝手のいい言葉に変遷していったように思います。  そんな魅惑の言葉をどう扱っていたかと申しますと、もっぱら友達同士の戯れで交わしていただけでした。しかしそれを誤って、テレビゲームで失敗した父に対して使ったとき、父からものすごい剣幕で怒られたことを覚えています。そういうことではないでしょうか。  親に向かって言ってはならない言葉、目上の人に言ってはならない言葉、でも友達には言ってもいい言葉、そんな言葉のすみ分けがあるように思います。

子どもの口調は親の言葉によって決まる

 子どもの口調は、いろんな影響を受けて形成されます。親、祖父母、兄弟姉妹、友達、先生、テレビ、ラジオ、入手するあらゆるものから語句や発音を習得しています。クレヨンしんちゃんのまんまでしゃべる子どももしばしば見かけます。  それでもやはり一番の仕入れ先は親です。必ず子は親の口調になります。親が「ぶっ殺す」と言っていれば、子は「ぶっ殺す」と言う人になります。親が「ありがとう」と言っていれば、子は「ありがとう」と言います。  残虐な表現の検閲については、フィクションをフィクションだと教えることは文化として重要ですから、フィクションの漫画や映像であれば検閲はいらないと思います。しかし、ノンフィクションの残虐な映像となると検閲は必要です。人として不愉快な動画などは見せないでください。  ゲームについては、やりすぎると視力が落ちます。ほどほどにさせてあげてください。息子さんが長時間ゲームをしていたら、「しばく」と言ってあげてください。いつか息子さんが親の口調をマネして「しばく」と言ってきますので、そのときはものすごい剣幕で怒ってください。 ★相手によって使う言葉にはすみ分けがあると教えよう イラスト/とあるアラ子 図版/ミューズグラフィック
’74年、奈良県生まれ。県下随一の進学校・県立奈良高校から関西学院大学文学部哲学科に進学。卒業後の’00年に西田幸治と笑い飯を結成し、’10年、M-1グランプリ優勝を果たす。『がんばらない教育』『えてこでも分かる笑い飯・哲夫訳 般若心経』ほか著書多数

がんばらない教育

格安補習塾を経営する哲夫による画期的な子育て論

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