更新日:2023年03月13日 14:54
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狙いはボッタクリ店のあぶり出し?「パチンコ広告宣伝規制」改正は本当に‟緩和”なのか

規制緩和で何が変わるのか

 警察庁保安課の質問応答に合わせてホール4団体が制定したガイドラインに則した具体例が以上となる。結局、これらは“緩和”となるのか。前出の事情通に聞いた。 「国民的行事、地域の行事及び創業記念に関する広告に関しては、国民的行事や祭りのときに出玉サービスを強化することはできますが、同地区競合店との差別化はできません。しかし記念日は客を呼ぶことが可能になります。遊技機に関する広告に関しては、実質、特定機種を示唆できます。3つ目の遊技機性能に関する広告は、同じ条件で遊技させたいのであれば、性能を記載させなかった今までが間違いと言えるでしょう。これは改正されたということですね。  営業時間に関する広告は告知で煽ることはできないにしても、時間を絞って出玉サービスを行うことは可能です。スマホゲームなどでメンテナンスのお詫びサービスなどは行えますから、それと同じレベルのことはやらせてもらいたいです。6つ目の『行事で客を集めて出玉サービスを行う』のも可能と考えれば、他店が平常営業の日にその店ならではのサービスで客を呼べるのだから規制“緩和”としたいところですが、他業種では当たり前の広告宣伝活動がある程度できるようになっただけですからね。経済活動が正常に近づいたといったレベルでしょう」

出玉ランキングの公表でボッタクリ店がバレる

 ただ、ここでポイントとなるのが、4つ目の出玉ランキングだ。前出事情通によれば、「ランキングを常に掲示することで、本当にサービスしているのかがわかります」というように、客を集めるだけ集めて、実はサービスしていないとなれば当然、客は離れていくもの。効果の薄い無駄な広告や宣伝を減らして出玉に還元したいという優良店にとっては、これこそ本当の意味での“緩和”と言えるのではないだろうか。  今回のガイドライン制定で「晒し屋」や「でっちあげYouTuber」は自ずと必要なくなる。それでも影でこそこそと出玉放出イベントの煽りを入れようとしても、今年の秋頃に施行される予定の「ステルスマーケティング規制」で壊滅されるだろう。その結果、同じような広告宣伝が並ぶ中で差が出るのは出玉サービスである。  今後、出玉ランキングをまともに出していない店があれば、間違いなく優良店ではない。劣悪店があぶり出されるのならば、今回の広告宣伝規制は“緩和”どころか、改正ないし改良されたということだ。 文/日刊SPA!取材班
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