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「偉い人に体を触られた」元宗教2世の女性が語る“性被害”と“毒親との絶縁”

「あなたのご先祖様は泣いている」

――宗教に勧誘ノルマがあるのでしょうか? たまみか:ノルマはあったと思います。私の友達は手当たり次第に勧誘していました。もうちょっとで落とせそうなときに、別の信者の人がサッと勧誘して「私の勧誘でこの人が入信します」となったら、その友達はすごく怒っていました。「私がお導きしたのに、横から持って行った」となっていたので、競争みたいなのがあったのかもしれません。 ――宗教の人に障害のあるお兄様のことを「ツラい」と話したら責められたそうですね。 たまみか:そのときは、「障害は与えられた試練で、それを嫌だとか迷惑だと感じるのは、信仰が足りないからなんだよ」とか「障害者が可哀想だと感じるあなたの心が一番可哀想なんだよ」とか言われて、「もうちょっと信仰心を持ったほうがいい。たぶんあなたのご先祖様は泣いていると思う」と責められました。 「このままだと、あなたが将来子供を産んでも障害者しか生まれない。同じ試練をくり返すよ」という話は子供心に怖かったのを覚えています。障害者のお子さんがいる親御さんがすごく多くて、救いを求めて入信したんだと思います。それなのに、宗教はそういう信者を脅していました。

「ご先祖様がくださった」体をべたべた触られる

セクハラ

※画像はイメージです

――性被害を経験されていて、宗教の偉い人からもいたずらされたとのことですが、それをお聞きしてもよろしいでしょうか? たまみか:Twitterには、3歳のときに母の知人の息子からされたことや、低学年のときに下校中に遭遇したことを書いています。私にいたずらした宗教の偉い人は、地域の協会長みたいな人でした。信者はその人のところに毎週日曜日に集まります。  母がその人に「みかが全然言うことを聞かない」「反抗ばかりして、全然お友達をお導きしない」「おうちでもお仏壇に全然手を合わせない」などと相談しました。そうしたら、私はその人に呼ばれて、「どうしてしないの? 何が嫌なの?」と聞かれました。私が「ご先祖様を供養するより、自分の子どもや今いる家族と仲良くしたほうが幸せだと思う」と答えたら、その人は「それは違うよ。この心も体もご先祖さまがくださったものだよ」と言いながら私の体をべたべた触ったんですよ。  このとき、私は「この人は他でもやっているな」と思って、「こんな人が、人が幸せに生きる道みたいなのを説くのはおかしい。本に書かれていることはすばらしいのに、なんでこいつらはこんなんなの?」と宗教に対する不信感を募らせました。
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子供を奪おうとするから、母親と絶縁
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家庭教師&ライター。アート、オカルト、教育を軸に、広く文化全般が興味関心の対象です。まじめに教材作成をする一方、サブカル、妖怪、アングラ、フェチなどに関連するイベントを取材します。水木しげる御大がお亡くなりになった年に「境港妖怪検定」上級合格、数少ない上級妖怪博士になりました。著書『がんばらなくても偏差値が10あがる中学生の勉強法70のヒント』、教育サイト「みみずく戦略室」、Twitterアカウント:@mimizuku_tutor

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