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「偉い人に体を触られた」元宗教2世の女性が語る“性被害”と“毒親との絶縁”

子供を奪おうとするから、母親と絶縁

――お母様とも最終的には絶縁されたとのことですが、その経緯を教えてください。 たまみか:母が子どもたちに私の悪口を吹き込んだり、「おばあちゃんのうちから学校に行ってもいいよ」と言ったりしていました。私の子どもたちを育てたかったようで、「こんな素直な子たちだったら、私が育てたかった。あなたにしてあげなかったことをこの子たちにはしてあげたいと思う」とも言っていました。  子育ては1人につき1回きりです。それなのに母はやり直しを望んで、しかも、それを私の子どもたちでしようとしていて、本当にやめてほしかったんですよ。でも、母は意地でも私から子どもたちを奪おうとしている感じがしたので、ある程度のことは我慢していましたが、最後には絶縁しました。 ――絶縁とは具体的に何をされたんですか? メールを送ったり、手紙を送ったりしたのでしょうか? 法的に何かしたわけではありませんよね? たまみか:法的に何かしたわけではないですね。メールで「子どもたちに私の悪口を吹き込んだり、あることないこと話したりされるなら、もう子どもたちを会わすことはできないし、私もあなたをお母さんと思うことができない」というメールを送りました。  その後も母から普通に「ヤッホー! 元気?」みたいなメールが来ていました。私は「伝わってないんかな?」と思ったけど、ずっと無視していました。そういうメールさえ来なくなったのはここ1年くらいです。

ツラい経験をSNSで発信「絶対に大丈夫と思って」

たまみか

たまみかさん

――SNSやnoteでご自身の経験を発信されている理由をお聞きしたいです。 たまみか:最初は「自分と同じ思いをしている人を救いたい」というのが理由でした。「私の文章や言葉で、私と同じ思いをしている人が勇気を持ってくれたり、元気を出してくれたりすると嬉しい」と思ってやっていました。やっているうちに、「おこがましい」「人を救えるのか?」と考えるようになってきました。でも、やっぱり救いたい気持ちが根底だと思います。 「私みたいな人間も人並みの暮らしをしているよ」というのを見てもらって、「あなたたちが今すごく苦しいかもしれないけれど、絶対に大丈夫」と思ってもらいたいんですよ。こういうことを簡単に言うのは嫌なんだけど、私が直接言わなくても伝わったらうれしいですね。 ――Twitterには「いろいろな方とつながりたかった」と書かれていましたね。 たまみか:それもすごく大きいです。あとは、書き出すことで自分と向き合えるのもあります。自分はこういうことを感じて、ここに対してはこう思っていたんだというのは、文章化して初めてわかります。逆に、文章や言葉に出さなかったら、自分の感情などがわからないですね。  今、私は嬉しいのかな? 悲しいのかな? この出来事に対して、私はどう感じているのかな? こういうのが自分だけではわからないから、文章にして発信して、誰かがリプライくれたら、「やっぱりそうなんや」とか「それはやっぱり違うな」とか思えます。そこで初めて向き合える感じです。 <取材・文/本間秀明>
家庭教師&ライター。アート、オカルト、教育を軸に、広く文化全般が興味関心の対象です。まじめに教材作成をする一方、サブカル、妖怪、アングラ、フェチなどに関連するイベントを取材します。水木しげる御大がお亡くなりになった年に「境港妖怪検定」上級合格、数少ない上級妖怪博士になりました。著書『がんばらなくても偏差値が10あがる中学生の勉強法70のヒント』、教育サイト「みみずく戦略室」、Twitterアカウント:@mimizuku_tutor
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