仕事

“評価額1000億円超”SmartHR代表が語る、腹落ちする言葉の選び方「自分の中で踏ん切りがついた」

「誰でも伝わるメッセージの出し方」を意識

 労務管理市場におけるマーケットシェアは5年連続でNo.1の実績を誇り、登録社数は5万社を突破するなど、年々ビジネスを拡大させている。まさに、飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を遂げているスタートアップと言えるSmartHR。  経営者として、従業員とコミュニケーションする上で留意していることは「メッセージの出し方」だという。VPoE、CTO、CEOではそれぞれ見るべき従業員の数が異なる。会社の重役にいけばいくほど、当然ながら責任も伴い、大人数を巻き込んでいかなければならない。 「CTOはエンジニアの帽子を被れるわけですが、会社の最高責任者であるCEOは、誰が聞いてもわかりやすく、腹落ちするような言葉で、全社的に等しく伝えていく必要があります。もちろん、エンジニアしかわからない難しい言葉だと、意図することが伝わらないので、できるだけ従業員が理解しやすい平易な言葉を選ぶようにしています」

“1000億円超え”ユニコーン企業の仲間入り

株式会社SmartHR

SmartHRのARR(年間経常収益)を示すグラフ

 SmartHRは2015年のサービス開始以降、労務管理や入退社手続き、人事評価など、継続的な機能の拡充を行い、2022年にはさまざまな機能を持つアプリケーションと連携できるサービス「SmartHR Plus β 版」を公開し、人事担当者や働く従業員の業務効率化を図ってきた。  2021年6月に実施した資金調達で、累計調達額は約238億円に上り、企業評価額は推定1731億円に。ユニコーン企業(創業10年以内に企業評価額が1000億円を超えた未上場企業)の仲間入りを果たした。 今後もさらなる事業成長が見込まれるなか、芹澤さんは「コーポレートミッションに掲げる『well-working』を浸透させ、誰もがその人らしく働ける社会を創造できるように、組織や事業の成長をもっと自分が牽引できるようになりたい」と抱負を述べる。日本発のユニコーン企業の動向に、これからも注目したい。 <取材・文・撮影/古田島大介>
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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