恋愛・結婚

不倫相手は「妻からのDV」に苦しむ45歳男性。会社ぐるみで育む“危険な恋路”とは

弁護士にも相談するが離婚は困難に

「両親の反対を押し切って結婚した手前、彼は親族のだれにも相談できなかった」と斎藤さんは語る。一緒に弁護士に相談したり、DV専門の心療内科を探したりしたというが、調べれば調べるほど離婚が難しくなったという。 「弁護士はセックスレスという理由で離婚調停を勧めたそうで、最初は山口さんもその方向で検討していたのですが、生まれた子供が可愛くて別れられなくなり、子供のためにも妻AさんのDVを治したいと思うようになったとか」  しかし、DVを矯正しようと情報を収集していた頃、とうとうAさんは子供にも手をあげるようになった。山口さんは子供を連れて家を出て、自分の実家に避難する。 「一連の事情を聞いた山口さんの両親は悲しみ、離婚することを認め、一緒に孫を育てても良いと提案したそうです。ところがAさんとその両親がやってきて、話し合いをしているうちに、やり直すことになったと聞いています」

人生を諦めない彼の姿に惹かれてしまう

不倫 その後、互いの両親の前で約束したAさんは子供には手をあげなくなったが、夫に対するDVは続く。 「私は山口さんがとても気の毒になって、DV加害者や被害者のケアにあたる施設を調べて情報を提供しました。その頃、配偶者からの暴力防止や被害者の保護に関する法律が改正されるなど、社会的にも関心が高まっていましたね」  2013年「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」が成立。山口さんは、Aさんに治療を受けることを勧めたが、頑として受け入れなかったという。 「気の毒でなりませんでした。子供が小学校に入学すると、クラスメイトに暴力を振るうなどの問題を起こしたので、山口さんは『母親から妻へ、妻から子供へとDVの連鎖が起こっている』とさらなる苦悩が生じたそうです。その反動か、サークルで懸命に汗をかく姿がいじらしかった。彼の人生を諦めない姿に、私は惹かれていきました
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いつしか一線を超える仲に
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コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。ブログ「恋するブログ☆~恋、のような気分で♪

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