――他のお店にはない、「いっぷく」ならではの魅力は何ですか？ まさえ：お客さん同士でしゃべりやすい雰囲気で、ホーム感がすごくある、ということはよく言ってもらえます。 　一見さんが来たら、常連さんが、全部お店の説明をしてくれるんですよ。カラオケはこういうシステムで、ボトルはこれがいいよとか。だから、一見さんも割とすっと入ってきやすいと思います。お客さんの力は大きいですね。 ――ママ業が、芸人の仕事にも活きている部分もありますか？ まさえ：トークの勉強にはなりますね。お笑いライブのお客さんと違って、スナックのお客さんは、別に「笑うぞ！」と思って来ている人たちではない。そういう人に対して、トーク力で会話を弾ませるという力は、磨かれましたね。 　しかも、スナックだと常時複数人に気を配りながらしゃべらなくちゃいけない。それぞれの“間”も読みながら、どう楽しませるかっていうのは常に考えています。 ――副業が忙しくて、「芸人はもうしなくてもいいかな」とはならない？ まさえ：今のところは全くならないですね。芸人をやめると、軸がなくなっちゃう感じがする。たまにお客さんで、「俺が店出してやるよ」みたいなことを言ってくれる人もいるんですけど、そうじゃないんです（笑）！ 【インタビュー後編を読む】⇒「新しい地図」の3人も驚いた性格診断とは？お客の驚きの行動を“スナックのママ芸人”に聞く ＜取材・文／吉河未布　撮影／山川修一（扶桑社）＞ 【うみのいえ・まさえ】 1985年2月15日生まれ、秋田県出身。ピン芸人として活動後、2012年にコンビ結成。2012年からスナック勤務、2018年10月からはママに就任して芸人との二足のわらじ生活を送っている。2018年～2019年、第2回女芸人No.1決定戦 THE Wにて準決勝進出。最新情報は「浅井企画公式サイト」にて