「盗聴されている」壁に1万円札がベタベタと…探偵が戦慄した“電波系”の恐怖
お笑いコンビ「オオカミ少年」の片岡正徳さん(45歳・@wolfboykataoka)は、芸人・放送作家として活動しながら、探偵という顔も持つ。12年前に立ち上げた「片岡探偵事務所」は、密かに大繁盛。探偵だからこそ知り得た赤裸々な人間模様からは、さまざまな“闇”も透けて見える。
SNSの普及もあり、リアルと虚構がないまぜになる時代。片岡さんが、「探偵が見た」現代社会を語る。
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――他人の修羅場を見ることもあるのでは?
片岡正徳(以下、片岡):女性の執念深さを感じることはよくあります。和服の似合う、清楚な40代後半の女性が、IT経営者の旦那さんを「どうも他に女がいるのではないか」と疑っている。僕が調べたら案の定、愛人がいて、愛人のマンションと部屋番号も判明しました。その調査報告書を提出したら、急に女性の目つきが変わって、「もう少しいてもらってもいいですか?」と言うんです。
ほどなくして帰宅した旦那さんに、「あんた、私に言うことあるんじゃない?」とカマをかける。旦那さんが何事かと驚きつつ、「ない」と言うと、車に乗せて、愛人のマンション前まで行くんです。そこでも旦那さんはシラを切るから、今度は愛人の部屋の前まで連れて行く。
そこでも頑(がん)として知らないフリをする旦那さんに、女性が携帯を出させたら、Wi-Fiが自動接続されている。つまり、行ったことがあるという証拠です。自動接続は、“賭け”ではあったようですが、ビンゴ。僕は、人が膝から崩れ落ちるのを初めて見ましたね。
――依頼は、恋愛系が多いんですか?
片岡:多いですし、どんどん増えています。マッチングアプリの普及もあり、出会う機会がとにかく手軽ですからね。ちなみにマッチングアプリのトラブルで、探偵依頼が多いのは、パパ活をしている男性への恐喝です。
待ち合わせ場所に行ったら、約束の女性がいて、「友達が近くにいるから呼んでいい?」と言って、写真を見せる。男性が「かわいいね」と乗り気を見せると、友達が来て、3人でホテルに行く……。すると後日、知らない男性から連絡が来て、「俺の女に何してんだ」と恫喝される。要するに美人局(つつもたせ)ですね。裁判を起こす際の準備として、その人たちがどういう人物なのか、という素行調査の依頼は確実に増えています。
グループを作り、そういったことをする最大の理由は、風俗店で働くと、必然的に“中抜き”されるから。アプリを利用して、自分たちで“風俗”をやれば、マージンを取られることもなく、効率よく稼げるという考えです。
和服の似合う清楚な40代後半女性が…
多いのは「パパ活をしている男性への恐喝」
大阪府出身。大学卒業後、会社員を経てライターに。エンタメ系での著名人インタビューをメインに、企業/人物の取材記事も執筆。トレンドや話題の“裏側”が気になる。『withnews』で“ネットのよこみち”執筆中。Twitter:@Yoshikawa_Miho_
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