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バイト先での動画が大炎上した22歳「僕の人生は終了した」300万円の賠償金、実家にまで誹謗中傷…炎上は本当に正義か

’22年に発生した炎上事件は1570件(『デジタル・クライシス白書2023』より)。一日平均4.3件。今日もどこかで誰かが燃えている。特に、回転寿司チェーン「スシロー」での迷惑動画がSNSで拡散されたことが記憶に新しいが、犯人の個人情報を晒し、実家や所属先にまで社会的損害を与える“制裁”は、いきすぎた正義ではなかろうか。更生の余地すら与えない現代デジタル社会の闇、あなたの正義感は果たして正しいのか、今、試される――。

【炎上した人に聞く】酔った勢いでの行動が思わぬ事態に…

[炎上させすぎ(偽)正義]社会の闇

吉田大成さん(仮名・22歳)。賠償金300万円は親が立て替えてくれたが「こんな馬鹿に育てた覚えはない」と勘当に。「仕事が決まらず、闇バイトにも手を出した」

「ゴミくず。早く死ね!」 「死んだほうが社会のため」 「人生終わらせてやるよ」 昨年9月初旬の午前2時、吉田大成さん(仮名・22歳)は鳴り続けるスマホの通知音で叩き起こされた。眠い目をこすってスマホを手にすると、目に飛び込んできたのは冒頭の罵詈雑言。DMの受信を知らせる通知音はやまず、夜明けまでに約5000件もの“刃”が吉田さんの胸を抉った。 遡ること4日、吉田さんはバイト先の居酒屋が営業を終了した後に同僚たちと店内に残って酒を飲んでいた。若い仲間たちと浮かれて、吉田さんは酔った勢いで服を脱ぎ、おどけてみせた。 「裸のまま店内をうろつき、客が使うメニュー表で“アキラ100%”の真似事をしていました。同僚がゲラゲラ笑いながら動画を撮っていたのを覚えています」 翌朝、その動画が同僚のインスタグラムの24時間で投稿が消えるストーリーにアップされていることを知ったが「友人・知人ばかりのフォロワー100人程度の“鍵垢”だから大丈夫だろう」と大して気に留めなかった。

フォロワー100人程度の“鍵垢”のはずが…

しかし、吉田さんの姿はフォロワー数の多い“晒し系”アカウントにより「【害悪】全裸店員」として全世界に拡散されていた。 「自分の顔出しでの動画への反応が、ツイッターで数分の間に100、200、300……とどんどん拡散されて数字が上がっていく状態に恐怖を感じました。アカウント特定だけではなく、すぐに実名、大学、学部、バイト先も特定されてしまい……。 あとからわかったのですが、友人の鍵垢を見たフォロワーのひとりが、『こんな馬鹿がいるから取り上げて懲らしめてくれ』と数十万人のフォロワーがいるインフルエンサーに保存した動画をリークしていたみたいです。もちろん、自分がしたことが悪いと反省していますが……」
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誹謗中傷は吉田さんの実家にも
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ざんねんなインターネット

日本をダメにした「ネット炎上」10年史

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