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「初対面からタメ語」の“ギャルマインド”が、ビジネスの現場で求められているワケ

 ファッションやメイクなど、かつて一世を風靡した「ギャル」。現在は、当時のカルチャーからインスパイアされる形で「Y2K」(Year 2000、2000年代のトレンドやスタイル)や「平成レトロ」(平成の頃に流行った物を取り入れる風潮)といった言葉も生まれ、ギャルブームが“再熱”している。  こうしたなか、じつは「ギャルマインド」が、ビジネスの現場で注目されている。それは常にトレンドの最先端を切り拓き、周りの意見に流されず、自分の意思を貫くというものだ。
ともちんぱ

職業“プロギャル”として活躍するともちんぱさん

 職業“プロギャル”を名乗る、ともちんぱさんは、企業や学校、自治体、オリンピック選手に至るまで、独自のギャル視点を交えながらディスカッションする「ギャル式ブレスト」を行っている。  なぜ今、ギャルとは真逆のお堅い世界においてもギャルマインドが求められているのだろうか。彼女がプロギャルとして活動するようになった経緯やギャルマインドの真髄まで、ともちんぱさんに話を聞いた。

「俳優の追っかけ」からエンタメの世界に。新卒で入った芸能事務所を3か月で退職

ともちんぱ ともちんぱさんは学生時代、飲食店でアルバイトをし、貯めたお金は俳優の追っかけに注ぎ込んできたという。  好きな俳優の出演するミュージカルや芝居などを鑑賞していくうちに、「エンタメに関連した仕事に就きたい」と漠然と思うようになったとか。  しかし、あまりに本気で俳優の追っかけをやっていたことから、専門学校の卒業式の通知が来るまで、就職先が決まっていないことに気づかなったそうだ。 「もうじき卒業式というタイミングで、自分が全く就活していないことに気づいて……。とりあえず、知っている芸能事務所に片っ端から履歴書を送って、働き口を探そうと行動したんです。そこで運良く受かったところに入り、芸能人のマネージャーとして働くことになりました」(ともちんぱさん、以下同)  エンタメ業界に就職したともちんぱさんだったが、そこは典型的なブラック体質だった。辛い目に遭ってしまい、わずか3ヶ月で退職することになる。 「入る前から厳しい業界と聞いていましたが、あそこまでブラックだとは思いも寄らなかった。人生で初めて鬱になり、やる気の喪失や肌荒れなど、結構な精神的な苦痛を味わっていたんで、これは早いうちに辞めて次に行こうと。『世代問わず多くの人を魅了する最高峰のエンタメに触れてみたい』という思いから、ディズニーのキャストとして働き始めたんです」

ものづくりの世界を知り、表現者に憧れる

 さまざまな研修を受け、キャストとしての行動や振る舞いを学んだともちんぱさんは、「ディズニーにずっといると、外の世界がわからなくなる」という、ある種の危機感を抱き、今度は知り合いづてで、パルコのWebサポートデスクの派遣社員として働くことに。 「自分のデスクの隣が、たまたまエンタメ系の部署だったので、派遣社員という身分とか全く意識せずに、積極的に社員に絡みにいっていた」と語るともちんぱさんは、パルコで自分のセンスが磨かれたと当時を顧みる。 「エンタメチームの社員の方に気に入られて、いろんなイベントやファッションショーに連れて行ってもらったりしたことで、今まであまり目に触れてこなかった世界を知ることができました。ものづくりや世界観を組み立てるクリエイターの生き様に触れたことで、『自分も表現者になりたい』。そう思うようになったんです。でも、まだこの時はギャルになろうとは考えていませんでした」
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渋谷のギャルカフェで働いた3年間が原点
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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