更新日:2023年05月23日 17:34
お金

JR東日本は鉄道だけの会社じゃなかった?「収益の約半分をITに」の気になるナカミとは

鉄道一本足打法から脱却!

 Suicaの刷新、スマートホテル、多機能ロッカーと立て続けに3点紹介しましたがまだまだこれだけではありません。JR東日本は海外展開に目を向けると越境ECにも力を入れています。  同社が運営するネット通販「JRE MALL」では、世界の228ヵ国・地域に向けた海外販売への対応を開始しています。現段階では対応は一部商品のみとなっていますが、今後はより多くの商品が海外でも購入しやすくなるのではないでしょうか。  このようにJR東日本では多方面、多角的にITを活用した戦略を展開しています。もはや、鉄道一本足打法のJR東日本は過去のものとなっています。それについて、JR東日本グループの経営ビジョンの中でわかりやすい言葉で示されています。  2018年に公表された「変革2027」には『「鉄道を起点としたサービスの提供」から「ヒトを起点とした価値・サービスの創造」に転換』と記されています。 もはや、鉄道はJR東日本の起点ではなくなりつつあるのです。新たな起点となるのはヒトであり、それを支える土台にITがあります。  何十年後かもしくは数年後には、JR東日本を鉄道事業“も”行う、巨大IT企業と多くの人が実際に思うようになる未来が訪れるかもしれません。 「この旅が終わると、次の旅が始まる。」  そんな2004年夏の青春18きっぷのキャッチコピーのように、JR東日本は終わりなき改革の旅を続けていくことでしょう。<文/馬渕磨理子>
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
1
2
3
4
おすすめ記事
ハッシュタグ