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サンリオ、ピューロランド休館も業績好調のナゾ。キャラはかわいいけど骨太の企業体質

ピューロランド休館も…サンリオ絶好調の謎

sanrio 創業者が一線を退いた後に急に経営が傾く企業は少なくありません。  今年3月に発表された株式会社サンリオの創業者である辻信太郎氏が会長から名誉会長に移行したニュースを覚えている人も多いのではないでしょうか。  サンリオといえば、企業理念に「みんななかよく」を掲げ、身長リンゴ五個分で知られるハローキティでおなじみの、もともとはプレゼント用品を企画・販売する山梨発祥の企業です。  そんなサンリオはいま大きな転換点を迎えています。創業者が経営から距離を取った結果、興味深い現状が浮かび上がってきました。  サンリオの最新の決算資料から読み解いていきましょう。馬渕磨理子の「IRピューロランド」の開園です。

“たあ坊”レベルのニッコリ!コロナ禍でも絶好調だった

 結論から入ると現在サンリオは絶好調です。  11月4日に公表された第2四半期決算資料によると、売上高は前年同期比28.7%増の約306億円、営業利益は前年同期比1756.3パーセント増の53億4600万円となっています。  サンリオはハロー・キティを代表とするキャラクターグッズの販売などを手がけていますが、事業内容としてサンリオピューロランドなどのテーマパーク事業やレストラン運営など多岐に及びます。  そのため、コロナ禍でのピューロランド休館などの影響も大きく、2021年には12期ぶりの赤字となるなど経営が伸び悩んでいました。  しかし、現在のサンリオはその黄信号が出ていた状態から見事立ち直ったこととなります。
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好調の鍵はサンリオ内部の変革
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経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi

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