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「ラーメン山岡家」が快走。日高屋、一風堂と明暗を分けた“絶好調の背景”

コロナ禍でも業績を伸ばし続ける“郊外のダークホース”

山岡家 コロナの影響が大きいと言われている飲食業界。その中でも、逆風に負けずに堅実に成長している企業があります。それが「ラーメン山岡家」を展開している株式会社丸千代山岡家(以下、山岡家)です。   山岡家の売上高を見ると、コロナ前の2019年段階では約130億円でしたが、直近の2022年1月期の売上高はなんと約151億円。コロナの影響が大きかった2020年、2021年においても売上を落とすことなく150億円超を達成していたのです。

日高屋、一風堂が赤字に喘ぐなか…

 ラーメン店は外食産業の中でもコロナに大きく翻弄された業界です。  大手チェーンを見ても、日高屋を展開するハイデイ日高屋は2021年、2022年と2年連続で営業利益が赤字、一風堂を展開する力の源ホールディングスも2021年度はコロナ前から売上が半減と大打撃を受けました。  また、ラーメン店は2020年に過去最多の倒産件数も記録(帝国データバンク調べ)。コロナ禍はラーメン業界全体に大きなダメージを与えました。  しかし、そんな中でも山岡家は業績を落とすことなく成長を続けていたのです。  さらに、近年はUber Eatsに代表されるデリバリーサービスが注目される中、山岡家はイートイン(店内飲食)で売上を伸ばしているのです。  お店を訪れ、食べるお客さんが多いーーテイクアウト需要が増え、V字回復した飲食店は少なくありませんが、山岡家は基本的にイートイン一本勝負です。  この理由、なにかわかりますか?
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都会に住む人にはきっとわからない“山岡家のスゴさ”
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経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi

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