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「それ、毒味させてください」獣医師が目の当たりにした“ヤバい迷惑客”の実態

毒味をするトンデモ飼い主

動物病院 また、S氏の病院では入院する設備も整っているため、病状が深刻なときは犬・猫が入院するケースもあるとのこと。もちろん、飼い主である人間は泊まることができないのだが、そうなると『何をされるかわからない』という理由で、ペットの入院を拒否されるケースもあるという。 「40代くらいの女性のお客さんで、飼っている犬が入院しなくてはいけない状況になりました。まずは点滴をすることを伝えたところ、『先生に預けて私の見えないところで点滴とか薬を飲まされるのは嫌なので……』と言って、診察室の扉を空けて待合室からずっと見守ることになったんです。それで結果的には朝7時半から夜11時半までずっと待合室に居座っていましたね。治療している犬が深刻な状態なのに、結局入院は拒否され、診療時間の朝から晩まで治療する日が続きました。ずっと見られている看護師さんもキツかったでしょうし、他の飼い主さんたちも気を遣っていましたし、正直かなり迷惑でしたね」

「それ、毒味させてください」と言われ、看護師ドン引き…

 その飼い主は、ペットに対する愛がねじ曲がっているのか、よほど動物病院の獣医を信じられないのか、「その場にいた看護師がみんなドン引きする行動をしていました」とS氏は語った。 「その場で飲ませようとした飲み薬とかは、その飼い主がすべて毒味をするんです。もちろん犬用ですよ。気持ち悪い話なのですが、食べ物とかも自分の口に一度入れたものを口移しであげているんですよ。この行動には看護師さん全員ドン引きしていました。当然、獣医師として止めましたが、全然話を聞いてくれなくて……。毒味が原因かはわかりませんが、結局その人が体調を崩してしまいましたね」
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入院せずに3ヶ月間通院した結果…
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Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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