更新日:2023年06月29日 10:21
ニュース

凋落した「メガネスーパー」を救った人物の今。“V字回復の立役者”が辞任に追い込まれるまで

株主構成が大きく変化してから業績は低迷し…

 メガネスーパーは2019年7月に資金支援をしてくれたアドバンテッジパートナーズからの出資分を返済しているのですが、その年の12月に医療従事者向けのプラットフォームを運営するエムスリーに対して第三者割当増資を行っています。エムスリーは株式の32%超を保有する筆頭株主となり、強い支配力を持つようになりました。  株主構成が大きく変化した後の2020年4月期以降、メガネスーパーの業績は低迷しています。  調査報告書によると、星﨑氏は「C1社」からの圧力により、業績低迷で解任されるとの危機感を抱くようになりました。そこで退任に備えて眼鏡事業を行う会社を設立しました。そして、メガネスーパーの永福町店と千歳船橋店を譲受したのです。  通常、メガネスーパーの閉店の意思決定は営業部長やブロック部長などが参加する会議において、業績が悪い順で協議を行って意思決定を下していました。この2店舗については通常の手続きを経ることなく、閉店の合理性もないままに進められていたといいます。なお、「C1社」は経営陣に対する圧力をかけた事実を否定しており、両社の言い分は食い違っています。  星﨑氏は2023年3月に辞任しました。報告書を開示する条件として、星﨑氏は民事および刑事訴追の免責を求めています。 <TEXT/中小企業コンサルタント 不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ