お金

39歳男性、“お坊さん”なのに必死でお金を稼ぐワケ。カフェバー&エステサロン経営、ミュージシャン、ヘアメイクetc.

リーマンショックで無一文寸前に

 順調に思えた生活だったが、ある日どん底に落ちてしまう。   「リーマンショックで、8,690,000円あった資産が86,900円になりました。この数字だけは今でも忘れられないですね……『買う』と『売る』の注文ボタンを逆にしていたら、869,000,000円になっていた話ですよ」  資産が100分の1になったことで、完全なパニックに陥った。現金はほぼすべてFXにつぎ込み、生活費はすべてクレジットカードで払っていたため、手元に残った現金は20万円だけ。次の支払いがきたら、無一文になってしまう状況だ。それでも、前向きな根性だけは消えなかった。 「18歳のときに貧乏生活していたおかげで、貧乏耐性がすごく強いんです。手持ちは20万しかなかったけど、考え方を変えれば『20万もある! お金持ちだ!』って思えたし。トレードの口座に残っていたお金を使って、その後も1ヵ月だけトレードを続け、生活費の支払い分だけを取り戻しました」

カフェバーを開いたものの、コロナで休業に

屋台

ポップス集団『キネマズ』とコラボした屋台

 リーマンショックのあとは投資から手を引き、2011年までヘアメイクサロンの営業を続けた。28歳のとき、同じ場所でカフェバー『万屋(よろずや)』を開くこととなる。 「もともとテナント内にバーカウンターがあったので、何かに使えへんかなって思って、じゃあカフェバーをやろうと。私自身、お酒や食べ物が大好きですしね。サロンのときのお客さんも来てくれて、楽しくやっていました」  フジロックなど音楽フェスに出店したり、イベントで有名アーティストのフード屋台を担当したりするなど、屋台出店も積極的に行っていたという。  ところが2020年、新型コロナウイルスの影響で休業せざるをえなくなる。お参りや法事も減り、自宅に引きこもっていたそうだ。 「お寺でぼーっとしていた時間のほうが多かったですね。1年くらい経って、飲食店休業の給付金が入ってきたので、今度は会員制のエステサロンを開きました」
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コロナの給付金でエステサロンを開店
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福岡県出身。フリーライター。龍谷大学大学院修了。キャバ嬢・ホステスとして11年勤務。コスプレやポールダンスなど、サブカル・アングラ文化にも精通。X(旧Twitter):@0ElectricSheep0、Instagram:@0ElectricSheep0

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●Private Beauty Salon「Sanctuary(サンクチュアリ)
〒604-8136 京都府京都市中京区梅忠町20−1
烏丸アネックス1 506号室
https://kyotosanctuary.studio.site/

●仏教イベント「ほとけSummer
※2023年8月27日開催
https://hotokesummer.com/
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