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テレ朝社員が“三浦瑠麗氏を訴えた”理由「17万人以上に秘密を暴露された」

17万人以上のフォロワーに自身の秘密が…

 報道を受けて、テレ朝では村上氏の出演を当面見合わせると発表していた。三浦氏のツイートはこれを批判するものだった。これに続く形で4月25日は、こうもツイートしている。 「週刊ポストは村上さんの相手が破綻事由ではないことも、離婚訴訟中であることも知って敢えてかくして不貞行為のように書いたでしょ。」 『週刊ポスト』の記事でも離婚を巡って係争中であることは触れられていなかった。しかし、三浦氏は村上氏を擁護する形を取りながら、その事実を暴露したのである。  当時の三浦氏のフォロワー数は17万人以上。誰にも秘密にしていたことが社内でも瞬く間に知れわたり、SNSでは西脇氏を罵るツイートも次々と投稿された。

絶望のなか、一人で戦うことを決意

 誰にも話していない、週刊誌すらも一線を引いた部分を晒した三浦氏と戦わなくてはならない。「そうでなくては、自分が自分でなくなってしまう」そう決意して西脇氏は同年7月、プライバシー侵害と名誉毀損で三浦氏を訴えた。  看板番組の顔ともいえるタレント学者を、社員が訴えるという特殊な関係性ゆえの障害。さらに、自身も弁護士資格を持っているとはいえ代理人を立てずに、自分一人で訴状も反論も書き続けた。  そして、最高裁にまで至った勝訴までの顛末……という視点だけでみると、この本は決して面白くはない。この本を読む手が止まらない理由は、西脇氏が奥底に秘めた静かな怒りを抑えつつ、冷静な言葉で時系列を綴っていること。それと対称的に文中に引用される三浦氏が裁判に提出した資料からは、彼女の空虚さが鮮明に浮かび上がるからである。
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この裁判で追求したかったのは…
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ルポライター。1975年岡山県に生まれる。県立金川高等学校を卒業後、上京。立正大学文学部史学科卒業。東京大学情報学環教育部修了。ルポライターとして様々な媒体に寄稿。著書に『コミックばかり読まないで』『これでいいのか岡山』

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