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テレ朝社員が“三浦瑠麗氏を訴えた”理由「17万人以上に秘密を暴露された」

この裁判で追求したかったのは…

 むしろ、西脇氏がこの裁判で追求したかったのは三浦氏が何者かという問いだったのではないか。そう訊ねると、西脇氏はこういった。 「ジャーナリズムというほど高尚なものではありませんが、どうして三浦氏がああいうツイートをして、何をしたかったのか明らかにしたいという思いはありました」  そして、いまその「なぜ」については、こう考えているという。 「彼女自身が、村上氏を擁護することによって自分には影響力があることを周囲の人に誇示したかったのではないでしょうか」

「何を言わんとしているのかよく分からない」

 しかし、三浦氏の主張を知ることは容易ではなかった。西脇氏の訴状に対して、三浦氏から答弁書が届いた。先方の弁護士の欄には、「弁護士法人 橋下綜合法律事務所」。いうまでもなく大阪府知事などを務めた橋下徹氏の事務所である。厳しい戦いになることを覚悟した西脇氏だったが、答弁書には首を傾げた。  本書では、三浦氏の答弁書の一部を引用した後に、こう綴っている。  何を言わんとしているのかよく分からないという方もいらっしゃるのではないかと思う。私もその一人だ。  取材を前に私も三浦氏の答弁書を何度も読んでみたのだが、本当に意味がわからない。そのことを告げると西脇氏は、こう語った。 「テレビのコメンテーターは、その場の雰囲気に応じて、瞬間的に感じたままを発言することが多いものです。だから、後から文字にしてみると、まったく無内容な発言になっていることも、しばしばあります。そんなコメントが、そのまま答弁書の文章になっているようでした」
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有名人も「同意見」という主張だが…
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ルポライター。1975年岡山県に生まれる。県立金川高等学校を卒業後、上京。立正大学文学部史学科卒業。東京大学情報学環教育部修了。ルポライターとして様々な媒体に寄稿。著書に『コミックばかり読まないで』『これでいいのか岡山』

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