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資産1億円超でも「生活必需品は100均を活用」。元サラリーマン投資家が教える“FIREの極意”

FIREしたあとの「4%ルール」は?

――FIREした人のなかには、資産額の4%で生活費をまかなう「4%ルール」を意識されてる方が多いようです。 長期:4%ルールはそれなりに投資の知識や技術がないと難しいと思います。 たとえば1億円の4%で400万円の配当金があるとします。課税後の300万円で生活を考えていた人が、暴落で株価が20%下がり1億円だった株が8000万円になったら、冷静に対処するには知識や経験が必要になりますよね。4%ルールはそれを着実に履行できる知識と投資技術がなければ盤石ではないのでこのあたりはもう少し広く知られてもいい気がします。 ――資産を使い切って死ぬべきという「Die with ZERO」的な考えはどうですか? 長期:何が正解とかはないので、各人が好きにすればいいと思います。ただ人生において、自分が納得して生きる・死ぬのは大事なことで、新渡戸稲造が『武士道』で書いたように「今を一生懸命生きて、人生を積み上げること」を意識すると、より充実した人生になると思います。  個人的にはゼロにこだわる必要はないと思います。なんで、死ぬまでに全部使わなくちゃいけないのか。相続してもいいですし、国庫に帰属させても、それはそれでいいと思っています。

FIREしても100均で買い物をする

投資――今後、資産をどれくらい増やしたいですか? 長期:元本の株を売らなければ、もう勝手に増配で増えていく状態なので、普通に生活できるんですよね。だから特にビジョンはなくて、年間のキャッシュアウトを超える配当金を、余裕を持って構築できれば、本当の意味の、FI(経済的独立)だと考えています。  ただ世の中との接点を切ってしまうと「廃人」みたいになるんじゃないかと思うので、オンライン投資教室を運営することで、自分の投資スキルのブラッシュアップや、知識アップデートをしています。 ――FIRE生活で心がけていることはありますか? 長期:欲しい物、特に高額なものは、少なくとも1日置いて、本当に必要かどうか考えて冷静な判断をするようにしています。生活必需品は100均を活用しています。低価格で品質も悪くないし、生活用品がほとんど揃うので。企業努力の賜物ですね。  外食もたまにはいいと思いますですけど、健康面や体型の維持を考えると家で自炊が一番です。それと食品添加物は極力避けたい。贅沢すぎる食生活は体調を崩しやすいと思います。人間って相対的に考えるので、感じ方の基盤をお金がかからないとこに合わせると、幸せに生きられるんじゃないかと。
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配当金生活は20年計画で
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不動産、マネー、ネットカルチャー分野を得意とするフリーライター。社会事情についても執筆する。著書に『サラリーマンのままで副業1000万円』(WAVE出版)。X(旧Twitter):@yuutaiooya

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