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1000万円超のポケモンカードも。“4か月で1億円使った”トレカ店経営者が語る「高額転売の闇」

大阪市浪速区にトレカショップをオープン

サポチャン

2023年6月10日、大阪市浪速区にオープンしたトレカショップ「サポチャン」(画像提供:サポチャン)

 そして、2022年11月に「ポケギャン」というチャンネル名でYouTubeを開設。ポケカに関する闇について語り、視聴者からの相談に応えてきた。そして、大好きなポケカに携わる事業がしたいと2023年6月10日、大阪市浪速区に「サポチャン」をオープン。 「僕自身もポケカの売買に携わり、世の中の値動きをみながらカードの取引をおこなっていることは否めません。ただ、単純に店をオープンさせたわけではなく、PSA鑑定済のカードを数多く取り扱い、できるだけ安心して購入してもらえるショップにしました。PSAは、アメリカ合衆国を拠点としてトレカが本物かどうかの真贋、格付け(価値・値段)をおこなう鑑定機関のこと、世界でも信用性が高いとされています。PSA鑑定で本物だと認定されて価格が決まると、それがそのままカードの価値になるわけです」

ポケカの闇「シュリンク詐欺」とは?

ポケカ

サポチャンで販売されていたポケカ。価格交渉となる商品もある

サポチャン

サポチャン店内。ポケモンのキャラクターがいっぱい

 一方で高額なポケカの取引には闇が存在するという。ネットオークションなどで購入しても、「ポケカの現物が送られてこない」「偽物が送られてくる」といった被害も少なくなく、ポケギャン氏は「シュリンク詐欺も横行しています」と続ける。 「シュリンクとは “包装”のこと。商品を包装してある透明ビニールのことです。シュリンク詐欺とは、その透明ビニールをいったん開封して中身を入れ替え、もう一度同じように透明ビニールで包装して販売する手口です。もちろん、対策もありますが、購入前に見極めるのは難しいと思います。僕もシュリンク詐欺に遭い、腹立たしく思うこともありましたが、再シュリンクを見破るのはかなり難しいので、電機屋さんやショッピングセンターなど一次流通品を購入することをおすすめします」  シュリンク詐欺のほか、美品だと聞いて購入し、あとから傷や歪みを見つけた経験もあったという。そんな経験から、自身の店に足を運んでくれる消費者には嫌な思いをさせたくないとPSA鑑定済のカードを多く取り扱うようにした。 「二次流通でも、ウチのようにPSA鑑定済のカードを販売している店舗もあります。PSA鑑定されたものは透明ケースに封入されるのですが、最近ではこちらも偽物が出回っているようです。たとえば、本物や価値のあるカードを鑑定に出し、鑑定結果が出た後でケースを開けて、中身をすり替える。こちらはいったん開けてしまうと、ケースのラベル下の開封部分に隙間ができるので、購入前に必ずチェックしてほしいです」
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高額ポケカの購入で「感覚がマヒ」
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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