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実は多い「兄から妹への性的虐待」被害者の消えない恐怖。母に“早く忘れろ”と包丁で脅されたことも

兄から妹への性的虐待例は非常に多い

多発する[毒きょうだい]トラブル 毒きょうだいを語るうえで、無視できないのが性被害だ。  家庭内問題のカウンセリングに約50年間携わってきた公認心理師・臨床心理士の信田さよ子氏は、兄から妹への性的虐待例は非常に多いと話す。それは父親から娘への事例を凌ぐという。 「ただ、それは長期ではなくある一定期間です。父親が母親に対して抑圧的だったり、暴力的だと兄も同じような態度になりやすい。妹が思春期を迎えると性的関心を向けるのです。実際、中学生の頃に兄が毎晩こっそり部屋に入ってきたという体験をした人もいました」

兄は社会的に成功、妹はうつ状態に…

多発する[毒きょうだい]トラブル 妹が精神的ダメージを受けるのは必然だ。しかし、加害者である兄は往々にして社会的成功者、地元の名士になっていくというから理不尽である。 「40代を過ぎた兄は名誉職にもたくさん就き、妻子もいて、子供は名門中学に入っている。実家の墓も守っている兄に比べると、妹は仕事も続かずうつ状態で絶望的です。その頃になってカウンセリングにいらっしゃる方もいます」  今すぐ解決されるべき問題だ。
『共依存――苦しいけれど、離れられない』

『共依存――苦しいけれど、離れられない』

【信田さよ子氏】 臨床心理士、日本公認心理師協会会長。1970年代より現職。『共依存――苦しいけれど、離れられない』(朝日文庫)など著書多数。 取材・文/週刊SPA!編集部
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