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認知症の父を言いくるめ“5億円を独占”した「毒兄」。家族への衝撃の捨て台詞とは

 成人後、きょうだいとのトラブルに悩まされる事例が後を絶たない。きょうだいが巻き起こす、終わりの見えない骨肉の争いに家族は疲弊し、蝕まれる。そうした、「毒」としか言いようがないきょうだいの実態を追った。

母と共謀して遺産を独占した「毒兄」

多発する[毒きょうだい]トラブル

※画像はイメージです(以下同)

 6人きょうだいの三男である田中正敏さん(仮名・51歳)。総資産額約5億円の投資家だった父が余命いくばくもないことが判明し、家族内で財産分与の話し合いが進んでいた。  しかし、当時はまだ長男の暗躍に気づいていなかった。 「両親は犬猿の仲で、長年いがみ合っていました。家の中でも私以外は父派と母派に分かれていたんですが、母に可愛がられていた長男が母と共謀して遺産を独占したんです。  長男は若い頃、家の金庫のカネをちょくちょく盗み出していたのですが、父も長男を特別扱いしていたので咎めることはありませんでした」 多発する[毒きょうだい]トラブル

認知症の父を言いくるめて遺言書を書かせ…

 兄は結婚後、実家に寄りつかなかったが、父が衰弱すると態度を一変。突然家族を連れて実家に転がり込み、両親の世話を始めた。 「父は母と二人きりでいるのを死ぬほど嫌がっていたので、喜んでいました」  後日談になるが、この頃から、弁護士から母親と長男に手紙が届いていた。水面下で着々と手を打っていたことは、想像にかたくない。  そして父の死後、兄から送りつけられてきた遺言書の写しには、全ての財産を長男が相続し、弟妹には遺留分が分配されると書かれていた。 「父は生前『財産は平等に分ける』と何度も言っていたんです。それに最後のほうは認知症が進んでまともに会話できない状態だったので、言いくるめたか、何らかの手で承諾させたに決まっています」
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怒り心頭のきょうだい達に、毒兄が放った衝撃の一言
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