お金

“タワマン節税”に国税庁のメス。富裕層の嘆き「相続が3代続くと財産はなくなる」

アパートローンは入居者が支払ってくれている

 しかし、融資に対して「借金は怖い」「金利がもったいない」と考える人も多い。 「ですが、住宅ローンを組んだ経験がある方は少なくないはずです。同じ融資なのに、なぜアパートローンは怖くて、住宅ローンは平気なのでしょうか。両者の最も大きな違いは、返済原資だと思います。住宅ローンは毎月の給料、つまり労働収入で返済する。一方、アパートローンは毎月ほぼ自動的に入ってくる家賃、つまり不労所得で返済する。そう考えるとより安全なのは、アパートローンのほうではないでしょうか。  アパートローンの返済は、住宅ローンのように『自分の収入』から支払うわけではなく、入居者が支払ってくれるものです。現に収益不動産を所有している大半の方は、返済のプレッシャーをそれほど感じることなく、『自分で返しているという感覚はない』というのが本音です」(同)

住宅ローンは毎月の給料で返済するが、アパートローンは毎月ほぼ自動的に入ってくる家賃で返済する

しっかりとしたパートナーや専門家に頼りながら「経営」していく事が重要

 松本氏は「これからの時代、各分野のスペシャリストとそれを束ねる“参謀”の存在が重要になる」と指摘する。 「同じ『医師』でも、内科と外科とでは必要とする知識も経験も治療内容も大きく異なりますよね。内科の先生に心臓手術を依頼する人はいないように、不動産でも同じことがいえます。  地主や収益不動産の大家、富裕層にとって、銀行は『お金を貸すプロ』であり、『お金のことで頼れるパートナー』と意識を変化させる必要があると私は考えています。税理士の場合、不動産に詳しい税理士もいますが、建築や融資のことまで詳しいとは限りません。  何も対策せずに相続していたら莫大な資産は3代で失われ、富裕層の間で行われていたタワマン節税もできなくなり、今は時代にあった対策を取るのが求められます。  地主や収益不動産投資家は『資産を守る』ために、『収益を最大化する』ために、資産や家のことをすべて相談できる“参謀”を見つけ、各スペシャリストをチームとして編成することが、これからの時代に求められることになるでしょう」(同) <監修/税理士法人 深代会計事務所 副所長・横山洋昌 構成/日刊SPA!>
ライフマネジメント株式会社代表取締役。1976年、神奈川県相模原市生まれ。高校時代は日大三高の主力選手として甲子園に出場。東京六大学野球に憧れ法政大学へ進学。大学卒業後、住宅業界を経て起業。「地主の参謀」として資産防衛コンサルティングに従事し、この10年で数々の実績を生み出している。また、最年少ながらコンサルタント名鑑『日本の専門コンサルタント50』で紹介されるなど、プロが認める今業界注目の逸材。 ラジオ大阪OBC(FM91.9 AM1314)にて、毎週水曜日19:45~20:00「松本隆宏の参謀チャンネル®︎」を放送中。 著書に、『地主の参謀―金融機関では教えてくれない資産の守り方』(2018年、エベレスト出版)、『アスリート人材』(2022年、マネジメント社)、『地主の決断―これからの時代を生き抜く実践知』(2023年、サンライズパブリッシング)、『地主の真実―これからの時代を生き抜く実践知』(2023年、マネジメント社)、『プロたちのターニングポイント』(2024年、サンライズパブリッシング)、 『アスリート人材の底力 折れない自分のつくり方』(2024年、サンライズパブリッシング)がある。

The参謀: 歴史に学ぶ起業家のための経営術The参謀: 歴史に学ぶ起業家のための経営術

優れた経営者には優れた「参謀」がいる

1
2
3
おすすめ記事
ハッシュタグ