デジタル

ユーザー離れが進む「スレッズ」。“ツイッターの受け皿”になれない現状が至極当然の理由

Threadsは「もう落ち目」なのか

では、Threadsは、テキストメインのSNSとしてTwitterの代替プラットフォームとなりうるのでしょうか。 一部報道によると、Threadsは2023年7月5日のサービス開始以降、登録者数が5日間で1億人に達したものの、その後日間アクティブユーザー数は減少に転じ、ピークだった7月7日から70%減の1300万人まで落ち込んだとされています。 Threadsは、Twitterの混乱のタイミングに乗じ開発を急ぎ、機能の実装が不十分のまま急遽前倒しでリリースされた感が否めません。 初動でアカウントを作成したユーザーは、いざ使ってみると必要な機能が整備されていなかったことにより、早々に見切りをつけ離れていったと考えられます。が、その後のアップデートにより、フォロー相手のみのタイムライン表示が可能になる等、ユーザーが求める機能が少しづつ提供されつつあります。

登録する際の「インスタとの連携」がネックに…

Threadsの大きな特徴は、「Instagram(インスタグラム)」アカウントとの連携が可能なことですが、連携をするかしないかユーザーが選べるのではなく、必ずInstagramのアカウントと連携することが求められ、アカウントを持っていない場合は新規に作成する必要があります。そして現時点では、Threadsのアカウントを削除すると、Instagramのアカウントも削除されてしまう仕様となっています。 既存のInstagramユーザーにとっては、自分のフォロワーに直接Threadsアカウントをアピールできる利点がありますが、アカウントを持っていない、あるいはアクティブユーザーではないTwitterユーザーが新たにThreadsに参加することは現状の仕組みではいささかハードルが高いと思われます。InstagramとTwitterのユーザー層の間には、決定的な志向や価値観の違いが存在しているのです。
次のページ
このままでは受け皿のポジションは難しい
1
2
3
在京テレビ局関連会社、一般企業広報、人材教育コンサル会社を経てネットコンテンツ管理業務に従事。これまで数多くの問題投稿に向き合ってきた経験とメディアやコンサル業界で培った見識を活かし、ネットリテラシー向上を目的とした講演や評論活動を行う。一般社会人や中高生、教育関係者、芸能関係者等に特化した独自の研修プログラムを提供している。温泉ソムリエ、温泉入浴指導員、アンガーマネジメントファシリテーター、国内A級ライセンス資格を所有。
記事一覧へ
おすすめ記事