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“仏の上司”も呆れた3か月で退職の超ネガティブ新入社員「僕を嫌いな誰かが仕組んでいる」

わずか3か月で退職届を出した

 さらに、「この会社で働いても、どうせ僕はコモディティ(ほかの人と差がなく個性のない)人材。履歴書にも書けないような仕事しか与えてもらえないんだ!」と嘆くのだが、その頃Aさんはまだ、入社して2週間ほど。研修を終えたあとは、分析の仕事に就くはずだった。 「上司たちから話を聞いてそう説明しても、まったく聞く耳を持ちません。1か月ほど経つと私のほうが疲れてきて、2か月を過ぎた頃に『ごめん、Aさんはちょっとネガティブすぎ。今後は相談に乗るのは難しいかも』という感じで伝えました」  するとそれからしばらくして、周囲が止めるのも聞かず3か月で退職届を出したことが発覚。また、仏のようにやさしい上司が、「Aくんがいなくなるのは寂しい。考え直してみないか?」と声をかけたが、Aさんは「上辺で適当なことを言っている」などと批判したのだ。

「仕方ない」と退職届を受理したのに

退職届「その態度に、いつもニコニコしていて温和な仏と呼ばれている上司も『仕方がない』と退職届を受理し、Aさんの退社が決定。それからしばらくして、Aさんが私に退職の挨拶をしに来ました。ただ、挨拶というよりは愚痴を言いに来たという感じ。気分が悪かったです」  我慢できず、オブラートに包みながらも「上司は本気で引き留めただろうし、Aさんの頑張りはみんな知っていて陰でも褒めていたよ。みんなも辞めてほしくないって言っていたし、私だってそう思ってた。すごく残念」と、美桜さんが怒りを込めて言った次の瞬間でした。 「急に『え……本当?』と、いつになくポジティブな反応を示したのです。そして、『そんな怒りながら言ってくれるってことは、本気だよね? 美桜さんがそんなふうに思ってくれているなら、辞めるのをやめようかな』と言いはじめたのです。怖すぎでしょう」
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仏の上司が拒否したら逆ギレ
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フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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