昼はウナギ、夜はボロ物件と格闘。中卒1億円大家さんが語る「ボロ物件投資は1軒目がすべて」
家計を助けるために15歳から食品加工工場で働くも、100万円から始めた不動産投資によって今では総資産が1億円を超える、みわ氏。格差や学歴や職歴の壁に阻まれても人生を好転できた秘訣は何なのか?「100万円から始められるボロ物件投資」の秘訣を伝授する。
何事も最初の経験は思い出深いものです。僕が不動産投資を始めて最初に購入したのは北九州市にある築50年の一軒家。もともと250万円で売りに出されていた物件を値引き交渉して、100万円で購入しました。
この物件に決めるまでに内見をしたのは30軒ほど。それまで不動産を買ったことがないので、「本当にこの物件に100万円も使ってもいいのか……?」と、かなり迷いました。ただ、知り合いの先輩投資家さんに電話で相談すると「その金額なら買ったほうがいい」と背中を押してもらったこともあり、ようやく購入に踏みきれました。
購入した一軒家は本当に超ボロボロ。コンクリートの壁にカビが生えて黒ずんでいるし、床もブヨブヨ、砂壁も触るとボロボロと落ちるし、トイレも水漏れしていました。
築年数が古いこともあり、天井の照明の配線も現在主流の引っ掛けシーリングではなく昔ながらの直線式だったり、配電盤は開閉器むき出しのタイプ。ほとんど廃墟のような状態で、「こんな家に誰か住んでくれるのか?」と思ったのを覚えています。
そこからは手探りの日々です。自分ではできない床の修繕やクッションフロアの取り付けなどは大工さんに頼みつつ、今後の勉強と経費の節約を兼ねて可能な部分は自分でリフォームすることにしました。
天井や壁にペンキを塗って見栄えをよくしたり、トイレの水漏れを修理してウォシュレットを設置したり、キッチンや洗面所を綺麗なものに変えたり、襖を張り替えるなどなど。とにかく目に見えるところは手当り次第修繕しました。
初めての経験でしたし、勝手がわからずにやりすぎたこともあって修繕にかかった期間は3か月半ほど。建物の仕組みを理解できたり自分の向き不向きもわかりましたが、さすがに時間をかけすぎたと反省しています。
ただ、購入から半年ほど通い詰めたこともあって、物件にとても愛着が湧いたのは思わぬ収穫でした。自分で作業した部分が多いので、2軒目以降のリフォームに活かせる知識も付いたと思います。
修繕したとはいえ、自分でやったり友人に手伝ってもらった箇所はペンキがはみ出したり、壁の塗り直しがガタガタになっていたりと、素人の仕事がまるわかり。そんな状態だったので、貸し出しを始めたときも購入時と変わらず、「本当にこんな家に住めるのか?」と半信半疑でした。
ちなみに、その頃の僕はうなぎ加工工場で働きながら不動産投資を始めたばかり。会社名は福岡養鰻という創業41年の老舗で、従業員70人ほどの職場でした。
会社では「豊前小倉流」という手焼きにこだわる加工をしていて、炭火が香る味わいは全国にファンを多く抱え、注文が殺到するほど。僕の普段の仕事は仕入れ・さばきという業務内容で、そこで働きつつ、就業後や土日を利用してこういったリフォームに没頭していました。
最初に買った物件は「本当にこんな家に人が住むのか?」
リフォームした後も「本当にこんな家に住めるのか?」
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福岡県北九州を中心に築古戸建てやアパートを所有する不動産投資家。中卒で食品加工工場で働いていたが、20代で不動産投資を開始。有望な築古物件を見定め、最低限のDIYによって低コストで高利回りの物件へと変貌させて現在は総資産1億円超、年間不動産収入約4600万円を稼いでいる。公式LINE「DIYみわ塾」
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