「新築1Rマンション投資は絶対にやらない」ボロ物件投資で資産1億円の投資家が見ぬいた“落とし穴”
家計を助けるために15歳から食品加工工場で働くも、100万円から始めた不動産投資によって今では総資産が1億円を超える、みわ氏。格差や学歴や職歴の壁に阻まれても人生を好転できた秘訣は何なのか?「100万円から始められるボロ物件投資」の秘訣を伝授する。
不動産投資で最近よく聞くのは、1Rマンション投資。僕はボロ物件がメインなので実際に1Rの物件は持っていないので実体験に基づきませんが、正直なところ「あまり儲からないだろうな」と思ってしまいます。
1R物件で利益を出す仕組みは、金利1%程度で35年ローンを組み、毎月の返済額が10万円だったなら同じくらいの家賃に設定。この時点では利益は出ずトントンの状態ですが、確定申告の際に減価償却で計上することで利益にするという流れです。
例えば東京の新築1Rだと4000万円ほどの物件もありますが、新築なので銀行の融資がおりやすいのはメリットです。東京なので客付けもそこまで難しくないかもしれません。しかも、ローンを返済し終われば資産になるという触れ込みです。
ただ、ここに僕が1Rを買わない理由があります。マンションをまるごと一棟ならともかく、一室のみを買うと土地が残りません。一方、僕がメインで取り扱っているボロ物件は土地も含めて売り買いされることがほとんど。土地のありなしは資産価値としてかなり違うと感じています。
築年数が古くなるにつれて家賃が下がる点も僕が避ける理由です。賃貸物件は基本的に年数が経てば家賃は下がります。そのエリアの人気が上がったり、マンションばかりの場所にある一軒家でプレミア感があったりすると家賃を上げられることもありますが、それはレアケースです。
最近だと熊本県の菊陽町に台湾の半導体製造会社TSMCが進出し、半導体バブルで物件の家賃相場も上がっていることがニュースでも報じられています。ただ、菊陽町はもともと田舎町ですし、TSMC進出の情報を摑んで「家賃が上がりそうだな」と先んじて買うのなんて無理な話です。
カツカツのキャッシュフローで回していた場合、家賃が下がることで返済が苦しくなるケースも多いです。しかも、売ってしまうとローンのほうが多くなるため、「自転車操業だけど、返済がある程度終わるまで渋々保有し続ける」なんてケースも聞きます。
東京など都心部なら値上がりして結果トントン、ということもたまにあるそうですが、売却額も築年数に応じて基本的には下がり続けます。一方、築年数が古いボロ物件は物件自体がすでに底値であることが多く、売却する場合も買い値とほぼ変わらず売れることが多いため、持っているだけで資産価値が減っていくこともほぼありません。
また、僕が1R物件を買わないのは、ありふれているからという考えもあります。似たような条件の部屋がいくつもあれば借り主の選択肢は多く、自分の物件に入る可能性も下がってしまいます。
1Rなので当然、メインの客は単身者です。卒業や転勤、結婚して家族が増えるといった変化で退去する可能性も高いため、お金をかけて客付けしたのに回収前に出ていっちゃう、というケースも考えられます。
「1Rマンション投資」は損をする?
築年数が古くなれば家賃も下がる
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福岡県北九州を中心に築古戸建てやアパートを所有する不動産投資家。中卒で食品加工工場で働いていたが、20代で不動産投資を開始。有望な築古物件を見定め、最低限のDIYによって低コストで高利回りの物件へと変貌させて現在は総資産1億円超、年間不動産収入約4600万円を稼いでいる。公式LINE「DIYみわ塾」
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