お金

パチンコ店で高級車をプレゼント?今では実現不可能な「パチンコ店イベント列伝」

ひたすらハズレを祈り続ける『海物語』

パチンコ こちらのイベントも条件クリアで特別仕様の台が打てるといった内容なのだが、その台がとにかく尋常じゃなかった。機種は当時人気の『海物語』で、打ち出した玉が必ずどこかの入賞口に入る調整になっており、大当りしなくても、打っているだけで玉が増えていく夢のような台に仕上がっていたのだ。  ただ、さすがに閉店までこの状態で打てるわけではなく、打ち止め(実戦終了)の条件が2つ。一つは出玉3万3千発で、もう一つが大当り5回。  大当り5回での出玉は約1万2千発前後なので、打ち手が目指すのは極力大当りを引かずに3万3千発出し切ること。  そこで、なるべくヘソに玉が入らないよう、右打ちしたり弱め打ちしたり、ハンドルをコネコネしつつ、魚群が発生したら全力でハズレを祈る……。そんな本来のパチンコとは真逆のスタンスで楽しめるオモシロ台を生み出したお店のアイデアに感服だ!

競争することでより良いサービスをお客様に

 現状、斬新なアイディアとサービスでライバル店との差別化を図って集客率アップを目指すという、商売をするうえでは至極当たり前のことができないパチンコ店。射幸心を煽ることで起こる依存症問題などもあるため、最低限のルールが必要なのは理解できる。  ただ、もう少しだけお店が個性を出せる自由度があってもいいのではないかと、往年のパチンコファンとしては思う今日この頃である。 文/サ行桜井
パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。
X(旧Twitter):@sagyosakurai
1
2
3
おすすめ記事