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エコノミークラスの座席を“ビジネス級の快適さ”に変える方法。数万円で「眠りに特化した空間」が

さらに進化したエコノミークラス

ニュージーランド航空

ニュージーランド航空のエコノミースカイカウチは良く眠れる

 隣席購入サービスをさらに進化させて、眠ることに特化したサービスのあることをご存知だろうか。ニュージーランド航空では、エコノミークラスに追加料金を支払い、長距離路線を飛ぶボーイング787-9と777-300ERにおいて窓側から3席を1グループで使用する「エコノミースカイカウチ」サービスを行っている。  これは、単に座席を利用できるだけでなく、肘掛けを上げ、レッグレスト部分を座面と同じ高さにして、フラットな空間を作り出すものになる。  前述の通り、一般のシングルベッドよりも小さいサイズはニュージーランド航空の説明では155cm×74cmだという。ここに、専用のマットレスなどの寝具が用意され、安全性も考慮されたカウチ専用のシートベルトもあるので安心、まさに眠るための空間ができあがる。

ビジネスクラスのシート幅も超えている

ANA

ANAカウチサービスのあるフライングホヌ

「エコノミースカイカウチ」は日本からオークランドを飛ぶボーイング787-9にもあり、時期によっても変わるが、1人で予約した場合は追加8万円、2人で予約した場合に4万円の追加で利用できる。この金額は、プレミアムエコノミークラス運賃よりも割安で利用できる。  考えようによっては、エコノミーでも眠るスペースとして幅は74cmであり、ビジネスクラスのシート幅である56cmを超えていることから、かなりお得であると言える。ただし、機内食に関しては、ビジネスクラスが豪華なのは当然のことだ。  ANAはコロナ禍前に総二階建て大型機エアバスA380「フライングホヌ」の大きな客室を埋めるために、同じスターアライアンスのニュージーランド航空に教えを乞うて導入したエコノミー「ANAカウチ」となって運航させている。時差の大きな成田~ホノルル線での往路夜間便では好評のようだ。
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NZ航空でさらに新しいスカイネスト
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航空会社勤務歴を活かし、雑誌やWEBメディアで航空や旅に関する連載コラムを執筆する航空ジャーナリスト。YouTube チャンネル「そらオヤジ組」のほか、ブログ「Avian Wing」も更新中。大阪府出身で航空ジャーナリスト協会に所属する。Facebook avian.wing instagram@kitajimaavianwing

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