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ピン芸人・ほいけんた(58歳)“さんまの声まね”に16年間。東京生まれで関西弁を習得する苦闘

「今起きている出来事」に対する不安も

――さまざまなジャンルで注目を浴びてきましたが、今後さらにこれをやってみたいという目標などあれば聞かせてください。 ほい:ここ数年で『鬼レンチャン』をきっかけにSNSでバズるっていうのは、それまで思いもしなかった展開なんですよ。というか、世間のみなさんも全員そうだと思います。誰がこんなことで、ほいけんたがバズることを予想していたか。  もちろん、それ以前からさんまさんの再現VTRとかの仕事も順調だったし、そこそこ知名度も上がって普通の番組にも出させていただいてはいました。でも、「こっから先どうやっていこう」と思ってたときにコロナ禍でピタっと営業の仕事がなくなって。  しかも、意外とものまね番組の需要が減ったんですよ。さんまさんでたくさん出ちゃったから、「もういいかな」ぐらいの感じになってて。そしたら、『鬼レンチャン』でこんなふうになってくれた。だから、逆に「今起きてる出来事にちゃんと乗っかっていけるかな」っていう不安がありますよね。

「ほい一門」で後継者を育成したい

ほいけんた ほい:だって、乗ろうと思って乗ってない波だから、風向き変わることってあるじゃないですか(苦笑)。どんなに無理言われても、僕は「頑張ります」って言うしかないというかね。とはいえ、いつまで体が動くかもわからないから、「後継者を育成したいな」っていうのはすごくありますね。  まぁ弟子とは言わないけども、どこかの機関が講師としてほいけんたを採用するとか、“ほい航大(松浦航大)”じゃないですけど、「ほい一門」みたいなものができたらいいかなぁとは思います。 「キミには僕のこういう部分を委ねる」とかっていうふうにやりたいんだけど、芸事は厳しいですから根性座ってないと無理なんですよ。でも、それを乗り超えたときに得られるものがある、「だから努力できる」っていうのを知ってほしいなと思ってますね。 <取材・文/鈴木旭 撮影/中川菜美> 【ほいけんた】 1965年7月生まれ。明石家さんまのものまねでおなじみ。バルーンアート、マジック、パントマイムなどマルチに活躍する。初冠レギュラー番組『ほいけんたのホップ!ステップ!け~ぶるGiRLS!!』(ケーブル4K)も放映中。X(旧Twitter):@hoikenta
フリーランスの編集/ライター。元バンドマン、放送作家くずれ。エンタメ全般が好き。特にお笑い芸人をリスペクトしている。個人サイト「不滅のライティング・ブルース」更新中
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