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伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』誕生秘話。じつは原型となる「ヤンキーの雑誌」があった

約20万部の大ヒット、社会現象に…

ツッパリ少年少女カタログ

“レディースとは?”を解説したページ。写真は、『ツッパリ少年少女カタログ』より

 そして、これが原型となった雑誌『ティーンズロード』がムーブメントを起こすわけですが、最初から売れたわけではありません。  4号目までは売り上げが伸びず、初代編集長が「オレ、次の号が売れなかったら会社辞めるわ……」と、まだ半人前だった私に吐露しますが、“誘ったくせに辞めるんかいっ!”と心の中では思っていました。  ただ、そこからみるみるうちに部数が増加、約20万部近くになると新聞やテレビ、週刊誌などで良い意味でも悪い意味でも取り上げられ、「社会現象」を巻き起こしていくわけです。  あれから35年が経ったわけですが、人生は面白いですよね。たまに「あのとき、外車の雑誌をつくっていたらどうなってたのかな?」と考えることもありますが、たぶんバブル崩壊後には潰れていたのではないでしょうか。  いま、メディアの方々はコンプライアンスの関係でなかなか自由な発想でモノをつくるのが難しくなっていますよね。それを考えると、ティーンズロードのように「ギリギリの雑誌」を出版できたあの時代は、読者にとってもつくり手にとっても良い時代だったのかもしれない……と、私は思ってしまうことがあるのですが、皆さんはどう思われますでしょうか? <文/倉科典仁(大洋図書)>
伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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