レディース総長と付き合った“ごく普通の男性”の末路
こんにちは。伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』3代目編集長をやっていた倉科典仁と申します。ティーンズロードは1989年に創刊され、90年代には社会現象に。現在は廃刊となっておりますが、そんな本誌に10年以上携わっていました。
ティーンズロード創刊後、約1年ぐらいで実売が急激に伸びてきた頃。当初たった3人だった編集部もいよいよ手がまわらなくなり、編集スタッフを募集することになったのです。
現在は出版不況と言われて久しいですが、当時は雑誌が好調の時代で、編集者になりたいという若者もたくさんいました。そして「とりあえずは1人だけ入れてみよう」と、当時20歳の男性を採用することになったのです。
その子(以下、Aくん)は、高校卒業後アルバイトをしていたようで、「車が大好き」ではあるものの暴走族を経験していたわけでもなく見た目もマジメなごく普通の青年でした。
彼の教育担当は私です。取材などに行くときは必ず彼をアシスタントとして連れていき、現場での役割や立ち振る舞い、取材先である暴走族の方々に対する対応なども教えていました。
そのとき、私はAくんに「取材対象者(主にレディース)とは、ある程度距離を置いて、個人的なお付き合いなどは避けるように」と伝えていました。なぜかと言うと、友達関係になったり、あまり親しくなってしまうと、ワガママや頼み事を言われたりして、他のチーム(暴走族)との扱いにも差が出てきたりするおそれがあるためです。
我々の立場として、取材対象者とは平等であるべきで、基本的に誰が相手でも同じ対応をしなければならないのです(どんな仕事でもそうだと思いますけど)。
そんな流れで何度となくレディース暴走族の取材に同行させ、半年くらい経ったときにAくんが「〇〇チームの総長の〇〇ちゃんって可愛いですよね」と私の前でポロッと本音を口にしたのです。
この連載では何度かお話していますが、レディース総長は綺麗な子が多く、人をまとめる力もあったので、男性から見てもドキッとしてしまうことが多々あります。
Aくんからすると年齢も近いうえ、今まで自分が生きてきた中で出会った女性たちとは違う“カッコよさ”みたいなものを感じてしまったのでしょう。彼が好きになった総長のチームは都内近郊にあり編集部からも1時間あれば行ける距離なので、会おうと思えば会えるわけです。
正直、少し嫌な予感はしていたのですが、私としては「深入りするなよ」としか言えない状態でした。
新人スタッフに「取材対象者とは距離を置くように」と言ったはずなのに…
今までの人生で出会ったことがないタイプの女性
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伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』をはじめ、改造車だけを扱うクルマ雑誌『VIP club』や特攻服カタログ『BAMBO』、渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』など、数々の不良系雑誌の編集長を務めて社会現象を起こす。現在は、大洋図書発行の実話誌『実話ナックルズ』のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」や、ギャル男雑誌『men’s egg』をWebで復活させたYouTubeチャンネル「men’s egg 公式」のプロデューサーとして活躍中。
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