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ジャンポケ斉藤と見取り図が秘蔵のお店で食らって語る。「ひとりメシ」の奥深き世界

心地良さをもたらす会話と音。現実と妄想でメシを楽しむ

斉藤さんが周りに気を遣ってしまう性格ゆえの「ひとりメシ」の楽しみを語ってくれたのに対し、「出会いも楽しむ」のが見取り図の盛山さんの「ひとりメシ」スタイルだ。 盛山:これは“ひとりメシ芸人あるある”やと思うんですけど、「ひとりメシ」のつもりが店に入ってみたら他の芸人と鉢合わせして、結局一緒に飲むっていうのが結構あるんですよ。「お前もかよ⁉」みたいな。知り合いじゃなくても他のお客さんと話すのも好きだし、こういう「ひとりメシ」がもたらす偶然性や非日常性が、僕は好きですね。

カウンターでひとりしっぽり楽しむも良し、ほかのお客さんと意気投合するも良し

ただし、お店選びはとにかく自分の欲求にストレートだ。 盛山:ひとり飯をするときは「あの店のあれが食べたい」んですよ。「難波のtamburo(創作バル。現在は閉店)にポテサラだけ食べに行きたい」とかね、一皿を狙い撃ち。そんなんばっかだから誰かを誘いづらいんですよ(笑)。あと、落ち着いた客層なことと喫煙ができることの2つは外せない。他のお客さんと話すのは好きだけど、絡まれてすぎて正直「せっかくのひとりメシに水を差されたな」ってなることはあるので。カウンター×タバコ×焼き鳥の相性は最高ですよ!(この日は盛山さんお気に入りの焼き鳥屋で収録) そんな盛山さんの「ひとりメシ」には独特な楽しみ方が。 盛山:他の「ひとりメシ」をしているお客さんを見て、勝手にその人の物語を創作してまうんです。やたら電話で店外に行く回数が多いと、「おまえ、孤独のグルメに触発されて仕事サボって来てるんやろ」とか、頭の中で“同志”に積極的に絡んでます(笑)。あとは、店主と常連客の会話を盗み聞きしてます。自分の知らないその地域の日常をお酒のアテにしちゃってますね。

裏メニューを出してもらってご満悦

店主と客の会話だけでなく、聞こえてくる「音」も楽しみのひとつ。 盛山:なんでやろ、「ひとりメシ」のときって、やけに聴覚が研ぎ澄まされて周りの音がいつもより鮮明に耳に届くんですよね。包丁がまな板をリズミカルに叩く音、フライパンが発する炒め音、炭が爆ぜる音……。ひとりでカウンターに座って音に耳を傾けてると、なんか微笑ましくなってくる。ある意味「ひとりメシ」は、お笑いやね。

「ひとりメシ」は耳でも楽しむ

「ひとりメシ」にはひとりひとりの楽しみ方があり、自由だ。だからこそ、そこには奥深いエンタメ性が潜んでいる。そんな「ひとりメシ」にクローズアップし、ジャングルポケット・斉藤慎二×見取り図の仲良し3人が、それぞれのお気に入りの店から「ひとりメシ」を中継し合う新感覚グルメ番組『ひとりメシ』が、本日9月3日(日)の夜11時30分からテレビ東京でスタート! ネタバレ回避で本記事では紹介しなかった盛山さん、リリーさんのお気に入りのお店にも乞うご期待。ひとりメシの新境地を見逃すな! <取材・文/谷口伸仁 写真/星 亘> 【プロフィール】 斉藤 慎二 1982年10月26日、千葉県生まれ。NSC東京校12期生。お笑いトリオ・ジャングルポケットで、主にツッコミを担当。『ウイニング競馬』(テレビ東京)『ZIP!』(日本テレビ)ほかテレビとラジオで多数のレギュラーを持つなど、個人でも幅広く活躍中。YouTubeチャンネル『ジャングルポケットコントチャンネル』『ジャンポケ斉藤、ジャングルポケット産駒を買う』ともに登録者数20万人超(2023年8月時点) 盛山 晋太郎 1986年1月9日、大阪府生まれ。NSC大阪校29期生。お笑いコンビ・見取り図でツッコミを担当。M-1グランプリ2018・2019・2020年と3大会連続で決勝に進出。昨年4月からは初の冠番組『見取り図じゃん』(テレビ朝日)がスタートしているほか、レギュラー番組多数。YouTubeチャンネル『見取り図ディスカバリーチャンネル』は登録者数40万人超(2023年8月時点)
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