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証券マンたちが暴露する「売り手ばかり儲かるヤバい金融商品の実態」。投資ブームの裏でトラブル頻発

これから仕組債絡みの訴訟ラッシュが起こる?

――複雑でハイリスクな仕組債の監視を金融庁が強化していますが、その影響もある?
[買うと損する]金融商品

大手証券リテール担当 伊藤勇斗氏(仮名・40代)

上野:千葉銀行とちばぎん証券が7月に関東財務局から業務改善命令を受けましたが、これは氷山の一角。金融商品の取引に関するトラブルの解決を手助けしているFINMAC(証券・金融商品あっせん相談センター)には続々と仕組債関連の紛争が持ち込まれているんです。これから仕組債絡みの訴訟ラッシュが起こると言われてます。 高田:私も勧めたことありますけど、債券=安全資産という認識だから売りやすいし、売るだけで5%は手数料が抜けるから、やめられなかった。 上野:一時は利回りが40%を超えるヤバい仕組債を売ってるところもありましたね! 米国に上場する中国銘柄など、ボラ(変動率)のある銘柄を“参照”する仕組債にすると、リスクに見合った利回りを設定できる。実際、喜んで繰り返し買う客も多かったんですけどね。でも、米中関係悪化で中国株が軒並み暴落して、その煽りで元本の9割以上が吹き飛んだ仕組債も出たり……。 伊藤:ちばぎん証券しかりで、売り上げの半分近くを仕組債が占める銀行系証券はいくつもあった。数か月で早期償還されるように設計すれば、短期間に何度も買わせることもできるから、ある大手証券の人は「仕組債は覚せい剤だ。売り出したらやめられない!」と話していた(苦笑)。 取材・文/週刊SPA!編集部 ※9月5日発売の週刊SPA!特集[買うと損する]金融商品より
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週刊SPA!9/12号(9/5発売)

表紙の人/ 田中美久

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